肺炎ってなんだ?

 

放っておくと死に至ることもある病気、肺炎。
実はガン、心臓病、脳卒中に続いて、日本人の死亡原因の第4位になっている非常に怖い病気です。
今回は怖い病気の肺炎についてお話したいと思います。


1.「肺炎」の種類、症状

そもそも肺炎という病気はどんな病気かというと主に細菌やウイルスが肺に感染して炎症を起こす病気です。

発症原因は様々です。
・肺に細菌が入って発症する肺炎球菌を原因とする肺炎
免疫力が低い高齢者、子供がかかりやすいです。風邪と似ているので早期診断がしにくく、耐性菌多いので治療も難しいです。

・マイコプラズマ肺炎
気管や喉などの気道に、ほかの人の咳から感染します。
小児よりも小学生以上の人、8歳から9歳が一番多くかかります。

細菌やウイルスと異なった性質を持ったマイコプラズマによって起きるために、ペニシリン、セフェム系などの抗生物質では効果がありません。

症状はノドの痛み、鼻水、鼻づまり、そして咳や痰のからむ咳が1ヶ月近く続きます。39℃近くの熱も出ます。呼吸困難になるので、喘息患者の場合は悪化しがちです。

・クラミジア肺炎などの細菌性肺炎
マイコプラズマと良く似た性質を持つクラミジアという病原体によって起こる肺炎です。
飛沫感染しますが、健康な人なら10%程度の発症率です。クラミジアに効果がある抗生物質があります。
・ウイルス性肺炎
インフルエンザウイルス、麻疹ウイルス、水痘ウイルスなどが原因で起こりますが、ほとんどの場合は、ウイルスと細菌が混合感染して起こします。小児に多い肺炎です。

発熱などのインフルエンザ症状の後1日から2日で呼吸困難を起こして、急速に低酸素血症が進みます。
インフルエンザ症状が良くなった後に再発して、発熱と呼吸器症状が現れることもあります。
死亡することがありますから、要注意です。

・細菌性肺炎
呼吸器の末梢にある肺胞(はいほう)と呼ばれるところに起こる炎症です。
肺胞は酸素と二酸化炭素を交換するところですから、炎症を起こすと、滲出液(しんしゅつえき)が肺胞内に溜まって呼吸困難になります。同時に気管支炎も起こします。

・レジオネラ肺炎
米国在郷軍人会で謎の肺炎が蔓延し、そこから発見されたので有名な肺炎です。原因は近くにあった冷却塔から飛散したもので、エアコンの水等も危険と知らしめました。

感染タイプで軽症の場合では、頭痛、発熱、筋肉痛、関節痛、下痢などの症状が出て、その後5日以内に自然治癒します。
重症の場合には高熱、悪寒、筋肉痛、吐き気、意識障害などが出ます。

発症してから急速に病状が悪化しますから、適切な治療を受けないと7日以内に死亡すると言われます。
高齢者の集団感染が起こりやすく、ペニシリンは効きません。

・誤嚥性肺炎
脳梗塞等の脳血管障害があると、食道へ飲み込もうとしたものが誤って気管の方へ入ってしまう「誤嚥(ごえん)」が起こりやすく、飲み込んだものに含まれている細菌が肺に入ることで発症します

と、様々な発症例、種類があります。
ちなみに2002年に世界的に猛威を振るったSARS(重症急性呼吸器症候群)も肺炎の一種です。

症状としては38度以上の高熱が出たり、激しい咳や黄色や緑色の痰が出たり、胸が苦しくなる(呼吸困難)、胸痛などがあります。
中には関節痛や筋肉痛、倦怠感、悪寒などの症状を伴うこともありますが、肺炎は文字通り、肺が炎症を起こす病気ですので、胸が苦しくなったり、痛くなった場合は肺炎を疑うべきでしょう。

2看護 妊婦、こども 高齢者

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肺炎は、日本人の死亡原因の第4位であり、肺炎で死亡する患者さんの9割以上が65歳以上の高齢者です。
年齢別に死亡原因を見てみると、肺炎は85歳以上では第2位、90歳以上では第1位となっています。

これは、加齢により免疫力が低くなっていることや、他の病気を持っていることが多いためです。
しかし、何らかの慢性的な疾患(脳卒中や糖尿病など)を患っている方はもちろん発症の危険は高まります。

さらに風邪や気管支炎などの急性疾患でも合併症として発症するケースも多いため、こどもでも発症する危険がありますので、年齢は関係ないと言えます。
また、妊婦さんの場合、妊娠中は免疫力が下がってしまうため、風邪から肺炎になってしまったりなどのリスクが高くなり、発症しやすくなるようです。

そして、看病ですが、肺炎は細菌性肺炎やウイルス性の肺炎の場合、咳やくしゃみなどの飛沫で感染することも確認されている為、衛生面には注意しておきましょう。

また、風邪が原因の肺炎や、誤嚥が原因である場合はうつることはないとは言われていますが、肺炎の原因が解るまではマスクをつけて看護する、手洗いやうがいを徹底する、看護の後は手指をアルコール消毒するなどの予防方法の徹底を行いましょう。

3.治療 肺炎球菌ワクチン

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治療は抗生物質や抗菌薬を投薬(点滴、注射も含む)する治療法が一般的です。
重篤化した場合だと、病院で入院することもありますが、投薬療法が一般的で、手術などの外科的な処置が行われることはありません。

まず、診察の時はしっかりと自分の症状を包み隠さずに話してください。
持病がある方は持病のことや、いつ頃から症状が出たなども全て話しましょう。

確かに日本人の死亡原因が第4位の肺炎が疑われる場合、怖いという気持ちはあるかと思いますが、重篤化さえしなければ、しっかりと治癒する病気でもあるのです。

おそらく、医師が肺炎を疑った場合はレントゲン検査を指示すると思いますが、ここで注意が1つあります。
もしも、妊娠しているか、それが疑われる場合は必ず医師に正直に申し出ましょう。

妊娠している方がレントゲンを撮ってしまうと、胎児に影響を及ぼす危険が高いためです。
他にも血液検査などで肺炎かどうかは検査できますので、包み隠さずに医師に症状と状況を話しましょう。

なお、肺炎の原因を調べるために喀痰(かくたん)検査(痰の中の微生物を調べる検査)や尿検査をすることもありますので、こちらも指示された場合は医師の指示に従って受けてください。

現在は肺炎球菌ワクチンの接種もありますが、対象は生後2ヶ月から5歳までの間と65歳以上の高齢者です。
先述の通り、65歳以上の高齢者になると肺炎の死亡率も高いのですが、乳幼児も肺炎を起こしやすいのでしっかりと受けさせましょう

詳しくは小児の方のワクチンは「子どもと肺炎球菌.jp」、
高齢者のワクチンは「おとなの肺炎球菌感染症.jp」をご覧ください。
(両方とも、医療関係で有名なファイザー株式会社様運営のホームページです。)

いかがだったでしょうか?
肺炎は先述の通り、日本人の死亡原因の第4位という怖い病気ではありますが、しっかりと治療すれば治る病気でもあります。

まずは肺炎を疑った場合は速やかに病院へ行きましょう。
そして、予防のためにも、進行を抑えるためにも、ワクチンをしっかり受けるようにしましょう。

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