ウイルスと細菌はどう違うの?

 

韓国でMERS(中東呼吸器症候群 コロナウイルス(coronavirus)に感染する事によって引き起こされる)に感染した人が多く発症し、大きな問題になっています。

サウジアラビアのヒトコブラクダが感染源とみられています。
太陽のコロナのような外観を持つので、コロナウイルスと命名されました。

このウイルスは中東地域で感染拡大中の新型コロナウイルスです。
韓国でも中東を旅行した人が帰国して、病名が特定できず、その間感染者が増えてしまいました。

MERSは風邪のように咳(せき)・発熱症状から重症化して肺炎を引き起こします。
死亡率が40~50%前後と非常に高く、高齢者や糖尿病などの持病がある人は注意が必要です。

一方、梅雨に入りO157の食中毒を警戒する季節になりました。
O157の食中毒は細菌(バクテリア bacteria)が引き起こすもので、過去にも何件もの飲食店で食中毒が起きています。

この二つ病気を引起す生物は、いずれも肉眼では全く見えないので、何が原因で蔓延するのか、培養検査しなければ分かりませんが、実はそれぞれの生物の特徴は全く違います。

ではウイルスと細菌では何がどう違うのでしょうか? 分かり易くお話ししましょう。

ドクター大野良隆『細菌とウイルスの違いⅠ』

『大きさ(倍)』 ウイルス:細菌:人の細胞=1:10~50:100~200

細菌や人の細胞は、肉眼では見えませんが、普通の光学顕微鏡で見えます。
しかしウイルスは見えません。さらに精度の高い電子顕微鏡でようやく見える大きさなのです。

ウイルスの大きさは、種類によって20~300ナノメーター(nm)の大きさで、細菌はウイルスと比べてさらに10~50倍大きいのです。

1ナノメーター=0.000000001メーター=0.000001ミリメーターです。
1ナノメーターがどれだけ小さいか、たとえていえば、『地球を1メーターの直径とすると、1ナノメーターは1円玉の大きさ』なのです。

人の細胞は、卵子細胞が最も大きく200ミクロン(0.2mm)、精子細胞が最も小さく2.5ミクロンです。

一般に細胞はウイルスに比べて100~200倍もの大きさがあります。ウイルスが容易に細胞内に入り込めるのが、わかりますね。

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『細胞壁を持つ細胞(普通の細胞)』 ウイルス:細菌=持たない:持つ

ウイルスは遺伝子(DNA等)を蛋白質で包んだ単純な物質で、 いわゆる普通の細胞に必ずある細胞壁を持っていません。

従ってエネルギーも出さず、蛋白質も作らないのでウイルスは自己増殖しません。では、なぜ増えるのか。他の細胞(例えば人の)を乗っ取って、ウイルス自身のタンパク質や核酸を合成させるようにプログラムを変えて増えます。

なぜ、コンピューター細菌ではなく、コンピューターウィルスというのか、なんとなくわかりますね。

一方細菌は細胞壁を持ち、外部から栄養を貰いエネルギー代謝をし、蛋白質も作ります。“細菌は生物学で言うもっとも原始的な生物”なのです。

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『抗生物質薬の効き方』 ウイルス:細菌=効かない:効く

抗生物質薬は万能薬のように考えている人がいますが、インフルエンザなどウイルスには全く効きません。今回のコロナウイルスも抗生物質は効きません。

ウイルスの毒性を弱めたワクチンだけが、人間の免疫反応を活性化させてその病気に効くのです。

抗生物質は細菌の細胞壁の中に入って、遺伝子を攻撃するので細菌は死滅しますが、細胞のないウイルスには効果がないのです。残念ながら現在ウイルスに効く薬はまだ開発されていないのです。

よくお医者さんからインフルエンザで抗生物質を投与されることがありますが、これはインフルエンザウイルスへの攻撃ではなく、その後の細菌感染を防止するためなのです。

細菌·ウイルス感染の原因と治療

ウイルス・細菌の感染を予防するには?

ウイルス・細菌が殆どの感染症を引き起こします。日頃から十分な睡眠をとり、栄養バランスを考えた食生活で体を丈夫にしておくことです。

また外部からのウイルス・細菌の侵入を防ぐには、手洗い・うがい・マスク着用などが有効です。

マスクは付けにくい立場の人も、手洗い、うがいは心がけたいですね。

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