ベネチアを読み解くキーワード10

 

映画などでもよく登場する、イタリアの「水の都」ベネチアについて、どれほどご存じでしょうか。旅行のお好きな方であれば、実際に訪れたこともあるかもしれません。

ベネチアについて詳しく知るため、10のキーワードに基づいて調べてみました。1番目はすでに述べた【水の都】です。

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1.観光のおすすめ場所

「輝かしい水の都がある。その大小の通りで海の水が満ちては引き、宮殿の大理石に海草がまつわり付く」。イギリスの詩人、サミュエル・ロジャーズはベネチアという都市についてこのように描写しました。

アドリア海の北西部、ヴェネツィア湾の潟湖に造った都市で、主な移動手段はボートです。住宅や他の建物も、水の上に建築されています。まさに、「水の都」です。

水と関係するのが、【ゴンドラ】です。“黒いハクチョウ”と呼ばれることもあるこの舟は、ベネチアの狭い水路を優雅に進みます。

胴体が黒いのは、ゴンドラが今の形になった17世紀から18世紀ごろの防水技術で用いられた樹脂の色です。舟底は平らで、船首と船尾は鉄で造形されています。船首の特徴的な太いS字のカーブは、ベネチアの大運河「カナル・グランデ」をイメージしたものであると言われています。

イタリア ベネチア ゴンドラセレナーデ サンタルチア


第3のキーワードは【静寂】です。ベネチアの移動手段は舟か徒歩です。自動車が走っていません。舗装された歩道は川と交差するように作られていて、アーチ状の石橋が架けられています。

カフェなど人のにぎわう広場は、水上交通と干渉しないように作られています。時折モーターボートが通ると、それまでどんなに静けさが広がっていたのか気づかされます。

優れた美術品に関心のある人にとって、この都市はとりわけ魅力的と言えるでしょう。ベネチア市内の宮殿や美術館や教会には、有名な画家たちの絵画が置かれています。

たとえば、【カ・ペーザロ】という18世紀に建てられた水路に面する宮殿は、20世紀の初頭から国際現代美術館として公開されています。

19世紀以降に生きたイタリアの芸術家たちの作品を中心に、世界中の美術品が展示されています。最上階には東洋の美術品も置かれ、日本の葛飾北斎の作品など3万点もの展示がなされています。

また、【ヴェネツィアン・グラス】という名称で知られる、ムラーノ島の見事なガラス製品にも興味をそそられるかもしれません。鉱物の配合により、色合いや硬さを変化させている、独特なガラスです。

ヴァポレットと呼ばれる乗合の水上バスでそれらの島まで移動し、歴史ある工芸品がどのように作られるか見学することができます。
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2.歴史、イベント

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ベネチアの歴史は西暦5世紀にまでさかのぼります。民族同士の領地争いから逃れてきた多くの人々が、攻撃を受けにくい安全な場所として海沿いの潟湖(ラグーナ)に住み始めた、という記録があります。

さらに後の時代には、潮の引いた干潟に幾千本もの丸太を打ち込み、その上に石の土台を築いて住宅の建造が行なわれるようになりました。

しかし、その地形ゆえにたびたび浸水に悩まされ、地盤が軟弱で面積も広くないため、居住者の急激な増加に対応できていませんでした。

そこで、排水処理や干拓を行ない、船が通れるように水路を掘り、島を補強して建設に適した土地を確保するようになりました。さらに、歩行者が島から島へと容易に往来できるよう運河に橋が架けられました。

12世紀までには造船業が発達。ここで6番目のキーワードが登場します。【アルセナーレ ディ ヴェネツィア(国立造船所)】の建物は、現在ではイタリア海軍の施設として使用されています。外から見ることしかできませんが、そのたたずまいには歴史ある建物として十分な風格があります。

散在する土地に住む人々が政治的に一致することは難しく、時代の変化と共に幾つかの国に征服され、土地を奪われていきました。19世紀半ば頃から、ベネチアはイタリアの一部となっています。

独立と敗北を味わいながらも、誇れる産業や文化を常に築いてきたベネチアには、年に一度、【ヴェネツィア・カーニバル】という祭典があります。

毎年2月の終わりから3月にかけて2週間ほどの期間、集まった人たちは踊りを楽しみます。祭りのフィナーレには仮面コンテストも行なわれ、その年の「最も美しい仮面」が決定されます。

3.おみやげ

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もし実際に赴くことができれば、お土産を持たずに帰るわけにはいきません。お勧めするのは第8のキーワード、【ヴェネツィアン・レース】です。

ベネチアは「ニードル・レース」発祥の地とされています。生地を使わず、糸だけで編むレースのことです。細かな柄の書かれた台紙に、柄に沿うようにして糸を通していきます。一枚のレースの中に幾つもの表情があり、ハンドメイドゆえの独特な風合いを出しています。

また、好みがありますが、アルコールに抵抗のない方はぜひ【ヴェネツィアビール】を試してみてください。ベネチアの最高級ホテルや有名カフェでも採用される地ビールです。細かな泡立ちと爽やかな飲み口が特徴です。

4.気をつけること。

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最後に、10番目のキーワードとしてあげるのが、【散歩】です。先ほど述べたように、ベネチアの市内には自動車が入れません。舟で移動するほか、街路はもっぱら歩くことになります。

多くのショップで観光客向けに市内の地図が販売されていますが、それを見ながらでも、迷わずに目的地へたどり着くことはかなり難しいと言えます。ぜひ、散歩気分で入り組んだ街並みを歩いてみてください。意外なところに写真スポットが見つかるかもしれません。

知らない場所を旅行することには、楽しみと不安の両方が付き物です。事前によく調べて、良い準備のうちに計画すれば、きっとたくさんの思い出を残すことができます。海外旅行の際にはぜひ、ベネチアを訪れてみてください。

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