銀河鉄道の夜 Ⅰ あらすじ

   2015/11/28

午後の授業・活版所・家

ジョバンニは病気のお母さんと二人暮らし。家計を助ける為に、文選工となって(ピンセットで)活字を拾っている。

普通の文字とは逆の「鏡文字」活字を素早く拾い手際よく文選箱に並べる職人技を身につけて、下校後18時過ぎまで、働いて、小さい銀貨1枚をもらえるようになっていました。

お父さんは北の方でを漁をしていて長い間帰っていません。姉さんは片付けや食事の用意に昼間だけ来ています。

夜には、銀河のお祭りがある日の、午後の授業で理科の先生が白く見える銀河・天の川の成り立ちを教えてくれました。

ジョバンニも同級生のカンパネラも答えがわかっていても、先生の銀河についての質問に答えられませんでした。

先生は、天の川がたくさんの星の集まりで、真空の中に浮かんでいる。夜の銀河のお祭りで、良く空をみるようにと、話してくれました。

ジョバンニはお父さんが約束してくれたお土産の「ラッコの上着」の話のことで、友達にからかわれていました。ザネリは特に皆を先導して、からかいましたが、お父さん同士が友達のカンパネラだけは そっと かばってくれていました。

お母さんの牛乳が届いていないので、取りに行くついでに、銀河のお祭りを見に行きました。牛乳屋へ行く途中の街はすっかり祭りの飾りつけで輝き、子供たちもにぎやかに、楽くに遊んでいました。

ケンタウル祭の夜

牛乳屋の留守番が、あとで、取りに来てほしいというので、銀河のお祭りの方へと引き返しました。すると、途中で、ザネリと数人の友達にバッタリと会いました。

ザネリが、又、「ラッコの上着」のことで、ジョバンニをからかうと、他の子たちもからかいました。その中に、カムパネラもいて、ジョバンニが気を悪くしないかと見ていました。

通り過ぎて、振り返ると、ザネリもカムパネラも他の友だちも皆、口笛を吹きながら、川の方へ行ってしまいました。ジョバンニはたまらなくさびしくなって、黒い丘の方へ急いで走り出しました。

天気輪の柱

ジョバンニは牧場のうしろの丘のいただきの上にある天気輪の柱の下で草の上に寝ころんで空をみあげました。

見ているうちに、青い琴の星が変な形になったり、下の方に見えるまちも星の集まりか、大きなけむりのように思えました。

銀河ステーション

天気輪の柱も、ぼんやりした三角標の形になり、「銀河ステーション、銀河ステーション」というふしがな声と共に、宝石をまきちらかしたように明るくなったりしました。

気がつくと、夜の軽便鉄道の車室にすわっていました。そして、カンパネラも乗っていました。他の友達もザネリも追いつけなくて、乗れませんでした。ザネリは、お父さんが迎えにきて帰ったと言いました。

汽車が白鳥の停車場が近づくとき、カンパネラが「銀河ステーション」でもらった黒曜石でできた、地図を持っていました。

銀河の不思議な光景の中を汽車はすすみ、「天の川」や「天の野原」を通過している時
「汽車はうごくようにきまっているからうごいている」と、どこかで聞いたことのある、セロのようなごうごうとした声が聞こえました。

北十字とプリシオン海岸

カンパネラが急にお母さんの許しを乞うような、ことをいいだしました。

すると、銀河の河床の上の流れの中の青白く後光のさした島のいただきに白い十字架が見えます。こおった北極の雲で鋳たようにすきっとした円光をいただいてしずかに永久にたっているのでした。

車室の中にいた旅人たちはみな「ハレルヤハレルヤ」と、北十字にいのっているのでした。やがて、かっきり11時に白鳥の停車場につき20分停車しました。

二人は、汽車からみえたきれいな河原へと急ぎました。砂は水晶で中で小さな火がもえている。小石は黄玉(トパーズ)鋼玉(鋼玉)でした。

プリシオン海岸の表札のところでは、120万年前の岩の中に入っにくるみや牛の先祖の「ボス」を理論の証明用に大学士が助手と共に掘っていました。

鳥を捕る人

汽車は動きだし
つるやがん、さぎ、白鳥をおし葉にする商売の 赤ひげの鳥捕りがのってきました。

ジョバンニの切符

白鳥区おしまいには名高いアルビレオの観測所がありました。黒い大きな建物四棟 その一つの平屋根の上に目もさめるようなサファイアとトパーズの大きな二つのすきとおった珠が、輪になってしずかにくるくるとまわっていました。

赤いぼうしをかぶったせいの高い車しょうの切符の確認の時、ポケットになぜか、おりたたんだ紙切れがありました。鳥捕りのひとが「天上でもどこでも勝手にあるける通行券だ」「不完全な幻想第4次の銀河鉄道ならどこまでも行ける切符だ」といいました。

ジョバンニは鳥捕りがかわいそうになり、鷲の停車場に着くころ、ふりかえると、鳥捕りがいませんでした。今度は、男の子と女の子と青年が乗ってきて、船の沈没時の場景を話してくれました。

灯台守がジョバンニをなぐさめて「なにがしあわせかわからないです。ほんとうにどんなつらいことでもそれがただしいみちを進む中でのできごとなら、峠の上りも下りもみんなほんとうの幸福に近づく、ひと足づつですから。」

青年 「ああそうです。ただいちばんのさいわいに至るためにいろいろのかなしみもみんなおぼしめしです。」
座っていた、燈台看守が黄金と紅でうつくしくいろどられたおおきなりんごをみなにわたしました。

「たいていひとりでにいいものができるような約束になっております。」
「たいてい自分の望むたねさえまけばひとりでにどんどんできます。」

又、「三〇六番の讃美歌」がきこえます。

「くじゃく」が「琴(ライラ)の宿」の森にいるのが見え
遠くに「いるか」が、たくさん見えました。

川が二つにわかれるまっくらなしまのまんなかに高い高いやぐらの上にゆるい服を着て、赤いぼうしをかぶった男がみえます。

赤い旗と青い旗を上げたりさげたりして「いまこそ、わたれ、わたり鳥、いまこそ、わたれ、わたり鳥」とわたり鳥に信号していました。

カンパネラが女の子とばかり話しているのでジョバンニはさびしいと思いました。
ジョバンニは「ぼくはこころをもっときれいに大きくもたなければいけない」とも思いました

小さな停車場の時計は かっきり第二時 ふりこはただしく時をきざんでいました。

新世界交響樂がだんだんはっきりと聞こえてきてインディアンが鶴を弓で射たのがみえます。

ジョバンニは不愉快でさびしく「カンパネラはひどい。一緒に汽車に乗っていながら女の子とばかりはなしている。ほんとうにつらい」と思っていました。

片道運転の汽車は傾斜をくだり、工兵の旗や架橋演習の発破の音がしました。「空の工兵大隊」です。ジョバンニははねあがりたいくらい気もちが軽くなりました。

ふたごのお星さまのお宮がみえます。小さな水晶のお宮が二つならんでいます。

赤くもえさかるサソリの火がみえます。自分の生き方に反省したサソリが神さまに祈ったとき、身体が燃え出して空のやみをてらしだしました。ぜんぶで八つの三角標がさそりのうでや尾やかぎのようになってならんでいます。

やがて、汽車はケンタウルス村のケンタウルス祭のそばをつうかしました。

青年が「サウザンクロス」に到着したら、天上へいくために、男の子も女の子も降りると、いいました。

すると、天の川の川しもに後光のような雲の輪が上にかかってまばゆい十字架が立ち北の十字の時のようにみなおいのりをはじめました。

その前に汽車が止まって、汽車からおりた人が十字架の前に列をくんでひざまづくと、ひとりのこうごうしい白いきものの人が手をのばしてこっちへ来ました。

汽車は、また、動きだし、そらのあなの石炭袋のそばにきました。天の川のひととこに大きなまっくらなあながどぼんとあいていました。

カンパネラがほんとうの天上だという遠くの野原がみえたといったとき、ジョバンニは「カンパネラ、ぼくたちいっしょにいこうねぇ。」といってふりかえるとカンパネラが消えていました。

ジョバンニが泣き叫んでいると、黒い大きなぼうしをかぶった青じろい顔のやせたおとなが大きな一さつの本をもっていました。ブルカニロ博士でした。

そして、「化学や地理や歴史の学説が、時代と共に、本当と言われていたことが、ちがう答えにかわる。ジョバンニが本当に勉強して本当の考えと、うその考えとをわける実験の方法をきめなければならない。プレシオスのくさりをとかなければならない。」

ジョバンニは「マジェラン星雲」をみながら、「みんなのためにほんとうの幸福をさがすぞ」と思いました。

ブルカニロ博士がまた、近づいてきて、
「天の川の中でたったひとつの、ほんとうのその切符をけっしてなくしてはいけない。ほんとうの世界のあらなみをおおまたにまっすぐに歩いていかなければならない。」
「夢の中でけっしんしたとおりまっすぐにすすんで行くがいい。これから何でもいつでも私のところへ相談にきなさい」
そして、わたしてくれた天の切符の中に大きな金貨が二枚つつんでありました。

ジョバンニは目がさめました。眠っていたのでした。あわてて、お母さんの牛乳をもらいにいきました。

川の橋のそばにきたとき、人だかりがしていて、こどもが川に落ちたと聞きました。

カンパネラやザネリといっしょにいたマルソからおぼれかけたザネリを助けようとしてカンパネラが川で行方不明になったんだと聞きました。

ザネリは家に帰ったといいました。カンパネラのお父さんも来ていて、ジョバンニにお父さんからたよりがあり、まもなく、かえってくると教えてくれました。

ジョバンニはカンパネラがあの銀河のはずれにしかいないような気がしました。でも、また、元気な姿であらわれるかもしれないともおもいました。

ジョバンニは牛乳をかかえて家に帰る途中、また、あの、銀河ステーションだった所へ来ていました。涙ぐんだ目で、遠くに聞こえる汽車の音に星めぐりのうたのしらべをかさねてうっとりと聞き入っておりました。

銀河鉄道の夜Ⅱ 感想
銀河鉄道の夜Ⅲ 名言

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