史上最強のエルニーニョ?:この冬は暖冬で大雪?

 

気象庁は2015年11月の3カ月予報で、『南米ペルー 赤道付近の海水温が高くなる“エルニーニョ現象”が続く影響で、東日本・西日本・沖縄と奄美諸島では、気温が高い暖冬になる』と発表しました。

エルニーニョと言う聞きなれない言葉、実はスペイン語で「幼子(おさなご)イエス・キリスト」を意味します。ペルー北部の漁民達が毎年クリスマス頃に現れる小規模な暖流のことを言っていました。

この言葉が、次第に数年に一度起こるペルー沖の海水温が上がる現象の意味で、使われるようになりました。

エルニーニョ!今年史上最強?異常気象を警告! – YouTube


エルニーニョ現象が、なぜ異常気象を起こし、遠く日本にまで影響し、気象変動を起こし、ひいては経済にも影響するのかを説明しましょう。

エルニーニョ現象はどうして起こるの?

“通常時”は地球の赤道付近で通常吹いている、東から西へ向かう強い風、すなわち貿易風は太平洋赤道域の表層の海水を西向きに運び、暖かい海水が太平洋赤道域の西側に吹き寄せられます。

このため、西側で上昇気流が発生して気圧が下がり、海面水温の低い太平洋赤道域の東側では下降気流が発生して気圧が上がる「西低高東」の気圧配置になります。

そして海上では東から西に向かう貿易風が吹きます。このように太平洋赤道域では大気が循環しているのです。

ところが、この大気の循環が弱まって貿易風が弱まり、暖かい海水が、それほど西側に吹き寄せられなくなります。

この“海流の流れが弱まると、南米ペルー 赤道付近の海水温が高くなる”のです。この“海水温の上昇をエルニーニョ現象”と言います。

なぜこのような現象が起こるのかはまだよくわかっていません。発生時期はクリスマス頃からなのです。

なぜ遠い地域の現象が日本に及ぶの?

海水温が上がると、まずその海域の大気の温度が上昇し、それが気圧変化(赤道付近の気圧配置が西高東低)となって大気の流れを変えます。

大気の流れで天候が変わるので、これが丁度、玉突き現象のように低緯度⇒中緯度⇒高緯度へと波及し、地球上に気圧変動を起こします。

気圧の変化は湿・乾・暖・寒、さまざまな性質を持った各地の大気の流れを変化させ、通常とは異なる大気の流れによって異常気象が起こるのです。

即ち、エルニーニョ現象が起こると、赤道付近の海水温の「西低東高」が気温の「西低東高」、さらには気圧の「西高東低」を引き起こし、回り回って日本にも気象変化を及ぼすのです。
elnino2
直近の強いエルニーニョの観測された1997年12月の海面温度
東太平洋の赤道付近の海水温が平年より5℃以上上昇しているのがわかります
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/エルニーニョ・南方振動

エルニーニョ現象が起こると日本にどんな影響がでるの?

エルニーニョ現象は、半年から1年以上も海面温度が上がったままになることがあります。その結果、一度エルニーニョ現象が起きてしまうと、世界に異常気象が起こってしまうと言われています。

日本では冬は暖冬で雪が少なく、降雪地帯でない地域では降水量が多くなるといわれ、冬の降水は時として局地的に大雪にもなるのです。一方、夏は冷夏ゲリラ豪雨があちこちで起きたり、長雨が続きます。

この結果、各方面に影響がでるのです。

1)農業・漁業・畜産業への影響:
夏は植物が育つために大切な季節です。そんなときに気温が上がらなければ、植物の生育に悪い影響を与えます。

稲や野菜・果物の不作で収穫量が落ち、私達の食卓を直撃します。また暖冬で降雪が少ないと、春先雪解け水を利用する農業に打撃を与えます。

冬には気温が下がらず、野菜の生育が進み過ぎ、価格暴落がおき、採算が取れず出荷せずに廃棄する事態が、現に起こっています。

一方、海水温の変化は海流の流れとも関係し、季節ごとの漁獲量に影響を与え、漁業にも深刻な影響を与えます。

エルニーニョ現象は世界的な気象規模で影響を与え、世界各地に洪水・干ばつが起こるので、家畜の飼料を輸入に頼っている日本では、飼料の高騰が畜産農家に打撃を与えるのです。

2)景気への影響:
それそれの季節に売れる商品(衣類・家電製品)が売れなくなります。現に冬物衣類の販売が振るいません。

また冷夏で夏のプール・海水浴、暖冬で冬のスキーなど季節のレジャー産業が振るわなくなります。

さらに長雨で観光客の出足が鈍ります。また農林水産・畜産業への影響は食料品の高騰を招き、物価が上昇します。

これらの消費者の買い控えで、明らかに景気が落ち込みます。

2016年の予想

気象庁の3カ月の予報では、東日本以西は暖冬です。今回のエルニーニョは1997年~1998年にかけて発生した、史上最強のエルニーニョに匹敵すると言われ、短期間で収まることが少ないと想定されます。

したがって、夏は冷夏とゲリラ豪雨・長雨が予想されます。またスーパー台風も想定されるでしょう。
ぞっとする気象状況が推測されますね。

この冬は暖冬・夏は冷夏で、日本にも各方面に大きな影響が及びそうです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

この記事へのコメントはこちら

メールアドレスは公開されませんのでご安心ください。
また、* が付いている欄は必須項目となりますので、必ずご記入をお願いします。

内容に問題なければ、下記の「コメント送信」ボタンを押してください。