南海トラフ巨大地震とは

   2015/12/29

最近世界各地で地震が多いと思いませんか? 実は世界的に地震活動が活発になっています。

日本でもそのように感じていませんか? 4年前の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)発生以来、火山噴火もお互い無関係とはいうものの、昨年の御嶽山(おんたけさん;岐阜県)、今年の口永良部島(くちのえらぶじま;鹿児島県)・箱根山など日本周辺でも活発に地殻変動が起こっていると言って良いでしょう。

その中で今一番警戒されているのが、南海トラフ巨大地震です。

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南海トラフってどこ?

南海トラフとは静岡県・愛知県から紀伊半島、四国にかけての南方の沖合約100Kmの海底にある長さ700Kmに及ぶ水深0.4Km溝状の地形を言います。

南海トラフでは下の図のように陸側のプレート(*)ユーラシアプレートに、フィリピン海プレートが沈み込んで海の中に深い溝ができています。

ここではプレート同士がせめぎ合い、溝のどこかで地震が起こっても不思議でない程、余分な力が貯まり大きなエネルギーを持っています。

(*)プレート:地球の表面は厚さ100Km、10数枚のプレートで構成されています。プレートは太古の時代から移動しており、南米大陸東側とアフリカ大陸西側がジグソーパズルのようにぴったりくっつくことからも、一つの大陸が2つの異なるプレートにのっていたため、プレートの移動で分割されたと考えられています。

Tectonic_plates_around_Japan

そして、これらのプレートが元の位置に戻ろうとする時、貯まっていたエネルギーが一気に解放され、このとき発生する非常に大きな揺れが『巨大地震』になるのです。

最大M9 南海トラフ巨大地震


この場所は過去にも大地震が大体100年の間隔で起こっているのです。つい最近では1944年、1946年に起こっており、それから既に70年を経過し、今年大地震が発生してもおかしくないくらい、地下のエネルギーが貯まっているのです。

地震が起こったら周辺の地域はどうなるの?

4年前に起った2万人近い犠牲者を出した、東北地方太平洋沖地震の規模は、マグニチュード(*)9.0と最大級規模の地震でしたが、それと同じ規模(M8~9)の地震も想定されるのです。

(*):マグニチュードとは発生地震の規模・大きさをいい、揺れの大きさを表すのが震度です
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地震が起きた時、周辺地域がどうなるかを、コンピューター上で予測する(シミュレーションと言います)と驚くべき悲惨な状況になることが分ったのです。

南海トラフで地震が起った時一番恐ろしいのは津波です。最悪のケースだと32万人余りの死者が出ると予想され、その7割が津波で亡くなると推定されています。しかし迅速な避難・事前に対策をとっておけば、80%は削減できると言われています。

南海トラフは広域なので、地域で現象・被害が違ってきます。3つの地域に分け津波の状況を動画で見て見ましょう。

1)南海トラフ各地域の津波の状況:
 津波は高い所では30mを超え、しかも第1波が1分で到達することがあるのです。

*東海沖(静岡県の駿河湾~和歌山県の紀伊半島沖)で地震が発生した時の津波の状況:



人口が密集している地域なので被害が最も大きくなります。しかも地震発生から1~5分と短時間で、駿河湾(静岡県)、三河湾(愛知県)、熊野灘沿岸(三重県)には巨大津波が襲います。

*東南海沖(和歌山県紀伊半島沖~四国沖)で地震が発生した時の津波の状況:



20分で紀伊水道(和歌山県・徳島県)に、30分で土佐湾(高知県)に巨大津波が到達します。

*南海沖(四国沖~九州沖)で地震が発生した時の津波の状況:



20分で土佐湾(高知県)に30mと最も大きな津波が到達し、30分後日向灘(宮崎県)、豊後水道(大分県・愛媛県)にも津波が襲います。

この様に色々なケースでシミュレーションがなされています。しかもこの地震は1箇所で起こると短期間に南海トラフ各地域に、連鎖・連動することも考えられているのです。

2)驚くべき経済損失220兆円強、国家予算の2年分!
内閣府中央防災会議の作業部会がまとめた報告書では、マグニチュード9クラスの巨大地震が発生すると、950万人が避難し、建物、橋・道路・水道・ガス等のインフラ設備の被害や経済活動への影響で、220兆円と国家予算の2年分を超える経済損失を想定しています。

4年前の東日本大震災の被害額が17~25兆円推計されていますので、如何にその規模が大きいかが分かります。むしろ「日本が立ち直れるかどうかの瀬戸際に追い込まれる」と言っても言い過ぎではありません。

巨大地震にどう備えたら良いのでしょうか?

地震のような天災は避けることができません。ましてや日本のように火山国・地震国では先人達は、過去の教訓を生かして謙虚に向き合ってきました。

例えば大津波が来た高さを石に刻んで「この高さまでは逃げろ!」と伝えたり、地域で助け合って避難・炊き出し・互助をやって来ました。昔の諺(ことわざ)「備えあれば憂いなし」を実践(じっせん)することです。
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巨大地震が間近に迫っている中、普段から頭に入れておかねばならないことを上げておきます。

1)一人一人が防災意識を持ち、いざという時の避難経路・場所の確認と防災訓練の実施しておきます。

2)家屋・インフラ設備の耐震補強工事の実施(補強工事をして倒壊を免れた建物は、数多くあります!)

3)家庭の備蓄量(食糧・飲料・燃料)を普段から最低3日分確保しておきます。

4)地震発生時上からの落下物に備え、構造のしっかりした建物なら机の下・トイレなどの強度のある場所に入って揺れがおさまるまで待ちます。

5) 揺れがおさまったら電気のブレーカーを落とします。電気が復旧した時、地震で断線したケーブルからスパークして火花が出て、火事になることがあります。

6)自宅が倒壊してなければ、水道水を出来るだけ貯め込みます。水洗トイレが普及し、水がないと排便が流せません! 切実な問題になります。

7)マンションに住んでいる場合は、必ず玄関の扉は少し開けておきます。マンションは出口が1ヵ所ですから地震で建物がゆがみドアが開かなくなるのを防ぎます。

8)外に出る時は、必ず靴を履き、上からの落下物、切れた高圧電線には注意して安全な場所に移動します。ブロック塀・自動販売機は余震でも倒れやすいので、そばを通らないようにします。

9)外出時、特に地下街では一斉に人の流れる方向に出ないで冷静に他の出口を探します。
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10)津波が来る場所に住んでいる場合は、先ず高台に逃げることと、第1波の津波が来なくても、第2、3波が来ることがあるので安心しないようにします。

若い皆さんが今後、成人~老人になっていく年代には、必ずと言っていいほど、大地震に遭遇します。日頃から防災・減災について考えておきましょう。

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