こけし 豆知識

 

「こけし」って、茶の間でご飯を食べていた頃には、家にひとつは有ったように思います。“お土産”にも頂いたりしたような・・・。

希少価値のある“こけし”には、Yahooオークションや「なんでも鑑定団」で、100万円を超えるビックリするような値段がついていたりします。

この「こけし」は見ようによって、可愛く見える時と、哀しげに見える時があるんですよね。見る側の気持ちの問題なんでしょうか?そんなチョッピリ不思議な「こけし」の歴史など調べてみました。
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1.「こけし」はいつ頃から作られ始めたのでしょう?

こけしは、江戸時代の末期頃から、東北地方の温泉地において湯治客に土産物として売られるようになった轆轤(ろくろ)挽きの木製の人形で「木地人形こふけし(こうけし)」と漢字で記されていたようです。
もっと古くから作られていたのかと思ってました。

こけしは、大きく分けると発生時の様式を受け継いで作られる『伝統こけし』と、これをもとに発展した『新型こけし』の2種類です。

❖伝統こけしの系統と産地
(1)土湯系(土湯温泉、飯坂温泉、岳温泉・福島)
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頭部には蛇の目の輪を描き、前髪と、鬘の間にカセと呼ぶ赤い模様がある。胴の模様は線の組み合わせが主体。

(2)弥治郎系(白石市弥治郎・宮城)
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頭頂にベレー帽のような多色の輪を描き胴は太いロクロ線と簡単な襟や袖の手書き模様。

(3)遠刈田系(遠刈田温泉・宮城)
頭頂に赤い放射線状の飾りを描き、額から頬にかけて八の字状の赤い飾りを描き、胴は手書きの花模様。

(4)鳴子系(鳴子温泉・宮城)
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首が回るのが最大の特徴。首を回すと「キュッキュ」と音がする。胴体は中ほどが細くなっていて、凹レンズのような胴体の物も。

(5)作並系(仙台市、作並温泉、山形市、米沢市、寒河江市、天童市・宮城、山形)
頭頂に輪形の赤い飾りを描き、胴は上下のロクロ線の間に菊模様が描かれる。

(6)蔵王高湯系(蔵王温泉・山形)
頭頂に赤い放射状の手柄を描くものや黒い“おかっぱ頭”のものある。胴は、いろいろな植物を描く。

(7)肘折系(肘折温泉・山形)

(8)木地山系(木地山・秋田

(9)南部系(盛岡、花巻温泉・岩手)
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おしゃぶりとして作られた無彩のキナキナが原型。キナキナ由来で頭がぐらぐら動くのが特徴。
※キナキナとは、顔を書かず、色も塗らない木目だけの「こけし」です。

(10)津軽系(温湯温泉、大鰐温泉・青森)
単純なロクロ模様、帯、草花の他、ネブタ模様などを胴に描く。

2.「こけし」の本来の目的(使い方)

玩具として誕生した「こけし」は、幼児が握りやすいように、胴の太さも子供の手に合わせたくらいのものだったようです。今の物より細かったのでしょうね。

二つ折りの座布団にこけしを挟んで、それを背負って“ままごと遊び”をする女の子を良く見かけたという記録もあるんです。

3.「こけし」健在! 「こけし女子」あらわる!

新しいおもちゃに押され衰退した「こけし」ですが、一方で趣味で「こけし」を収集する人が現れました。東京、名古屋、大阪に「こけし」を集める収集家の集まりができため、かなりの作者の作品が幸いにも今日まで残ることとなったのです。

収集家によっては、古い様式を望む人もいて、その工人の数代前の工人の「こけし」の型を、復元・再生するよう依頼することもあるようです。

❖「こけし」の3大コンクール
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「全国こけし祭り」…9月 第1土曜日曜 宮城県大崎市鳴子
「全日本こけしコンクール」…5月3日~5日 宮城県白石市
「みちのくこけしまつり」…10月 山形県山形市

また、東日本大震災以降、東北への関心が深まったことがきっかけで、若者、特に女子たちの間で、「こけし」がブームに!

単に集めるだけではなく、気に入ったものを持ち歩いて、風景やコーヒーショップなどに「こけし」を置いて写真を撮り、SNSで友達と共有したりするそうです!手作りの帽子や衣装を着せて写真を撮ることもあるそうです。
※こういう愛好家を「こけし女子」「こけ女」と呼ぶそうです♪

❖【海外の反応】外国人「超人的な器用さと上品さがある。」日本の伝統工芸品『こけし』製作に海外から感嘆の声!

4.オークションサイトで価格の高い「こけし」を挙げてみますね!

*盛 秀太郎 作 152,000円
*佐藤 英太郎 作 136,000円
*我妻 勝之助 作 93,000円
*斎藤 幸兵衛 作 85,000円
*佐藤 文吉 作 81,100円(100円からのスタート!)
※おそらく価格は、まだ上がってくると思います。

5.間違って(おそらくは!) 語られている“由来”

「こけし」は、子消しから来てると聞いたことはないですか?東北地方で、飢饉の年に生まれてきた子供を育てられなかった親の供養の気持ちがこめられてる・・・という話です。

これは、まず間違いでしょうね。「こけし」が、芥子(けし)に似ていることから、「芥子(けす)坊主」「こげす」とよばれていました。「こけし」は、「こげす」から来ているというのが一番有力な説です。

「こけし」は「子消し」どころか、子宝に恵まれますようにとの縁起物として作られたものなんです。

また「こけし」の頭に描かれている模様“水引手”は京都の“御所人形”において、特にお祝い人形のために考えられた模様です。「こけし」は子供の健やかな成長を願うお祝い人形でもあったわけです。

東北各地の歴史や文化について書かれた文献を見ても、子消しのようなことを書いているものはどこにもないそうです。

なんだか「こけし」の見方が違ってきませんか?ズラ~ッと「こけし」が並んでいると怖いな、なんて思ってました。本当はお祝いの気持ちが、ズラ~ッと並んでいるんです。「こけ女」も悪くないかも!

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