アミロイドーシスってなに?

 

正直なところアミロイド?という“単語レベル”で聞いたことがあるな~、そして病気の名前であろうという事ぐらいしか知りませんでした。どのような病気で、治療方法はあるのでしょうか?
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1.アミロイドーシス(アミロイド症)とは

◆アミロイドーシスの分類
アミロイドと呼ばれる線維状の異常蛋白が体のなかに沈着して、個々の臓器の機能障害を起こす病気の総称です。全身性と非全身性、遺伝性と非遺伝性に大別されます。

❖全身性アミロイドーシスとは
いろいろな蛋白質がアミロイド線維(分枝しない線維状で、水に極めて不溶)として全身組織に沈着し、さまざまな障害を引き起こします。はっきりとした原因の詳細は不明です。

免疫グロブリン性アミロイドーシス(ALアミロイドーシス)、AAアミロイドーシス、透析アミロイドーシス、家族性アミロイドポリニューロパチー (FAP)老人性全身性アミロイドーシス (SSA) などがあります。

このうちALアミロイドーシス、FAP、SSAは、特定疾患治療研究事業による医療費公費負担の対象疾患です。

【症状】
乳白色から黄色の丘疹(きゅうしん)が眼瞼、首、外陰部にできます。また、色素沈着、脱毛など、さまざまな形で皮膚に症状が現れます。

また、倦怠感、起立性低血圧、しわがれ声、爪の変形、巨舌、肝肥大、浮腫などの症状も特徴的です。とくに、手根管(しゅこんかん)症候群※が他の症状と併せてみられる時は、アミロイドーシスが疑われます。
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※まず人差し指、中指を中心に、しびれと痛みが起こります。進行すると親指の付け根の母指球筋という筋肉がやせてきて、親指を他の指と向かい合う位置にもっていく対立運動ができなくなります。

❖限局性アミロイドーシス(非全身性アミロイド―シス)とは
生命予後に大きな影響を与えるのは全身性アミロイドーシスであり、限局性アミロイドーシスの大部分は良性な疾患です。ただし、脳アミロイドーシスはアルツハイマー病に代表される認知症を引き起こすことがあります。

●遺伝性のアミロイドーシス(家族性アミロイドポリニュロパチーなど)は、国内での患者数は数百人程度といわれています。アミロイドーシスの患者さんの多くは非遺伝性のものです。

関節リウマチなどの慢性炎症性疾患や、結核・慢性骨髄炎などの感染症に続発するAAアミロイドーシスや、透析アミロイドーシス、加齢により生じるアミロイドーシスなどです。これらを合わせると数千人~数万人の患者さんがいると推測されています。

◆アミロイドーシスの検査方法は?
アミロイドーシスは臨床症状により診断されますが、生検によってアミロイド物質の存在を証明してのみ確定診断が可能となります。
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アミロイドーシス診断に有用な生検部位は、歯肉、皮膚、神経、腎臓、肝臓などです。これら臓器の組織を採取し、コンゴレッドで染色してから蛍光顕微鏡で調べます。アミロイドに特徴的な緑色複屈折が観察されれば、アミロイドーシスと診断されます。

初期の症状としては、倦怠感、体重減少から起こることが多い病気です。心疾患では、心エコーに特徴的な所見がみられます。

2.治療方法は?

アミロイドーシスの治療は、抗アミロイド療法、根本療法、臓器症状に対する対症療法があります。

これまでは各々の症状に対する対症療法が中心でしたが、アミロイドーシスの種類によっては根治的治療法が発展してきたものがあります。

例えば、“家族性アミロイドポリニューロパチー”に対する肝臓移植、免疫グロブリンの沈着によっておこる“ALアミロイドーシス”に対する自己末梢血幹細胞移植を併用した大量化学療法などです。

近年は関節リウマチの治療成績が向上し、反応性AAアミロイドーシスの発生頻度が減少しています。

ただ、高齢発症者は医学的理由により肝移植を受けることができません。最近、TTR分子がアミロイドに変換されることを阻止する薬剤(ジフルニサル)の投与が試みられており、ある程度の治療効果が発揮されています。

また近い将来、新薬も認可される予定です。両薬剤はアミロイド前駆蛋白が正常型TTRである老人性全身性アミロイドーシスにおいても治療効果を発揮することが期待されています。

※一部の限局性アミロイドーシスはあまり進行しませんが、多くのタイプ、特に全身性アミロイドーシスの多くは先に述べたような適切な治療を受けなければ、徐々に症状は進行していきます。

進行が速い場合は、発病後数年で死に至ることもあります。骨髄腫に伴うアミロイドーシスではより短いとされています。心臓、腎臓にアミロイド沈着による障害を来した場合、予後はとくに良くありません。

アミロイドーシスは早期発見、そして治療法の選択につながる種類分けが難しいことから、専門医の診療を必要とする病気です。なるべく早く専門医に相談する必要があります。

ただ、脳神経内科やリウマチ・膠原病内科などアミロイドーシスに対応できる診療科があるのは、大学病院や総合病院が大半だと思います。検査を受けるためにも、かかりつけ病院を受診し紹介状を書いてもらいましょう!

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