フィンランドの育児スターターキット「アイティウスパッカウス」ってご存知ですか?

 

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出典元:http://www.finnishbabybox.co/

ムーミン大好きな友人から興奮気味に「見て!見て!」と言われ、覗いたページ。“箱”?確かに可愛いけど・・・実は、この箱は赤ちゃんにとって、そしてパパやママにとって、スゴク優れものなんです!

1.とりあえず、この“箱”の正体は?

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フィンランドの妊婦さんに国からプレゼントされる超可愛い『育児スターターキット』なんです!

◆フィンランドの子育て支援「育児パッケージ」


まずフィンランドでは、「妊娠」が確定したら「アイティウスコルッティ」という母体の健康手帳を発行してもらえます。出産までの全ての検診や検査が無料!これは、妊婦さんにとって、とてもありがたい制度ですよね♪

そして、妊娠6か月に入ると、フィンランドの妊婦さんは、もう一つ国からプレゼントを受け取ることができるのです。それが、育児スターターキット「アイティウスパッカウス」。

この育児スターターキット「アイティウスパッカウス」には、オムツからベビー服、布団、避妊具、子育てグッズから家族計画までの品物が入っているのです。当然、無料支給ですよ!!

アイティウスパッカウスか、現金140ユーロ(2016年1月7日で約17,900円位)のいずれかを選んで受け取ることができます。第1子の場合は、ほとんどの家庭でアイティウスパッカウスをもらっているみたいです。

❖中にはどんなものが入っているの?

スノースーツ、帽子、手袋、タイツ、防寒用のボディスーツ、寝袋。←さすが雪国!
絵本、おもちゃ。
シーツ、バスタオル、温度計、ヘアブラシ、歯ブラシ、爪切り、食事用エプロン、よだれかけ、ガーゼ、紙オムツ。←衛生用品もバッチリ!
産褥パッド、母乳パッド、コンドーム。←産後のママの体に必要なものなど充実の品揃え!

ベビー服は、男の子でも女の子でも着せられるデザインなので安心。生後すぐに着るものから1歳頃に着るものまで、サイズも豊富!約50点ものグッズが入っているんです♪

さらに両親からの要望、感想も取り入れながら現在も少しずつ改良されています。「育児パッケージ」は生まれてくる子ども全員への、社会からの分け隔てない祝福と歓迎のシンボルなのです。

※ちなみに、フィンランドは政府を挙げて母乳栄養を推奨しているので、哺乳瓶や粉ミルク等は入っていないようです。

❖一番可愛いと思ったのは!!

箱の底がマットレスになっているので、ベビーベッドとして使えるのです。可愛いですよね~!ベッドを卒業したら、おもちゃや子どものグッズを収納する“お片付け箱”に変身!長く使えます。

ほらね、優れものでしょう!!

❖育児パッケージはいつから始まったの?

KELA(フィンランド社会保険庁事務所)から支給される母親手当のひとつです。育児パッケージには所得制限はありませんが、妊娠4ヶ月までにネウボラもしくは医療機関での妊婦健診の受診が必要なんです。

育児パッケージを無料で提供する仕組みは、民間団体の発案で始まり、1937年に法制化された母親手当の現物支給として位置付けられ、1949年からは所得制限が撤廃されました。また、このシステムは妊婦健診への動機付けとしても効果をあげています。

現在ではほぼ全員が妊婦健診を受けるようになり、出産リスクの早期発見・早期予防に貢献しています。そして妊産婦と乳幼児の死亡率も大きく改善されているとのことです。

2.フィンランドの「ネウボラ」とは、そしてその活動とは?

【日本の場合】
日本では妊娠が分かると「自分で」産婦人科を選び、さらに母親学級などのコミュニティ、保育園などの就学先を「自分で」見つける必要があります。国や自治体の支援もありますが、基本的には「親」が動かなければなりません。

【フィンランドの場合】
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男女共同参画の先進国で女性の多くがフルタイム勤務のフィンランド。最近ではひとり親、再婚、事実婚なども増え、高齢化のスピードが比較的速い国でもあります。しかし、出生率が低迷する日本とは対照的に、フィンランドの合計特殊出生率は約1.8の水準を保っています。

その理由は様々ですが、社会全体が子どもの誕生を歓迎し、切れ目のない、包み込むような子育て支援を行っている結果といえるでしょう。

フィンランドでは妊娠が分かると、まずネウボラに行き、無料で受けられる妊婦健診、その度の面談(1回に30分~1時間とタップリ)で精神面、経済面などの相談を受けることができます。ネウボラが、赤ちゃんを迎え入れるための準備に協力してくれるというわけです。

出産後も母子共に同じ場所で健診を受けることができるため、同じ保健婦さん(通称「ネウボラおばさん」)が見守ってくれるというわけです。そのため、万が一子どもの発達に異常があった場合の早期発見もしやすくなり、必要に応じてネウボラから専門機関を紹介してもくれます。

フィンランドでは母親が子供を抱えてあちらこちらと調べて走り回る必要はなく、基本的にはひとつのネウボラで完結していますので信頼関係も築きやすく、なにより安心できますよね。

※ネウボラ(neuvola)はアドバイス(neuvo)の場という意味で、妊娠期から就学前までの子どもの成長・発達の支援はもちろん、母親、父親、きょうだい、家族全体の心身の健康サポートも目的としています。

最近では親の精神的支援、父親の育児推進、夫婦間DVの予防的支援もネウボラの重要な役割となっています。

現在、ネウボラ日本版の導入が、三重県の名張市や千葉県浦安市など、全国の市町村で始まっています。また、厚労省もフィンランドをモデルにした妊娠、出産、子育ての包括的支援拠点づくりを各自治体に奨励しているようです。早く定着してもらいたいものです!!

[少子高齢都市・東京]フィンランドに学ぶ 育児パッケージ・・・浦安


[少子高齢都市・東京]文京区 子育て支援「ネウボラ」

3.日本では、この素敵な「育児スターターキット」は手に入らないのでしょうか?

最近話題の育児パッケージ。本物を購入することはできないけれど、ほぼ同じものをフィンランドの会社の公式ウェブサイト「FINNISH BABY BOX」で購入することができます。ムーミン版も購入できますよ!

日本語にも対応していますので、ご安心ください。
ホームページはこちらです。

自分の子供のための購入はもちろん、チョッと奮発した“お祝い”にもピッタリですよね!喜ばれること間違いなしです♪

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*伝統的なフィンランドのベビーボックス
399ユーロ=約51,000円

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*ムーミン版フィニッシュ ベビーボックス
499ユーロ=約64,000円

「育児パッケージ」を無償で配布するだけで、少子化に歯止めがかかるほど日本の少子高齢化は簡単な問題ではないでしょう。「育児パッケージ」の他にも、フィンランドには様々な子育て支援の手当や休業制度があります。

母親は通常、約1年の出産休業の後、子どもが3歳になるまで在宅で子育てをし、その後職場に復帰できる権利があります。父親の育児を促進するための「父親休業」の制度も整い、父親休業の取得率は8割にもなります。

たとえ離婚・別居しても、親権を両方で持つことが多く、元パートナーと可能な限り協力し子育てについての親責任を果たすことが奨励されているんです。

2015年、日本で総務省が発表した15歳未満の子どもの推計人口(4月1日現在)は、前年より16万人少ない1617万人で、1982年から34年連続の減少となりました。比較可能な50年以降の統計で、過去最少を更新!

また人口も4年連続で20万人以上減少しています。このペースでいくと2048年には今の約1億2700万人から1億人を割り込み、2060年には8674万人まで落ち込むとされています。しかもその時点では4割が高齢者なんです。

75歳以上の人口比も急増し、既に12.5%。ほぼ8人に1人となります。統計上「子ども」とカウントする14歳以下は12.8%。今の日本は14歳以下と75歳以上がほぼ同数で、65歳以上の半数に満たないのです!!

2048年とか2060年という時期が「まだまだ先」という認識は捨てなければダメなんです!2048年に65歳に達するのは今の32歳以上、2060年だと20歳以上なんですよ!

少子化対策も打つ手がないまま、これからは少子化世代の母親が子を生むので、多少合計特殊出生「率」が上がっても分母の減少により「数」は減ります。「率」を上げる方策がみつからないのに「数」が減る要素だけはハッキリしているというのが現状です。

国をあげて“子育て支援”に本腰をいれてかからねば、日本人は“絶滅危惧種”となってしまうかもしれません!

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