思春期にはどんな意味があるのか

 

同じ年代を指すのかもしれないけれど「思春期」と聞くと「青春」とは違った、不思議な感覚がよみがえってきます。

青春が“キュン”なら、「思春期」は“ギュッ”と胸を締め付けられるような、手を握りしめるような・・・受験なんかで自分の力を思い知らされながら、進路を決めていかなければいけない、何とも苦しい時期だったかもしれません。

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思春期はいつ頃から?

保健体育の授業のようですが、女児で10歳、男児で11歳くらいから思春期を迎えることが多いようです。一般的に“二次性徴”の始まりから“生殖機能”の完成までの期間を指します。
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◆思春期の“こころの発達”と“問題行動”
思春期は周囲の影響を受けつつ、一人の大人として自分を確立する大切な時期です。仲間集団の役割は大きく、この時期の仲間関係のトラブルは大人が考えるより大きな影響を及ぼします。

思春期に見られる様々な問題行動に対応するには、子どもにとっての目標と背景要因を理解する必要があります。「両価性」は思春期を理解するためのキーワードです。

こころの発達の面からは小学校高学年から高校生年代の時期が「思春期」に当たり、中学生前半までを思春期前期、それ以後を思春期後期と呼びます。

❖自立と仲間関係
この時期は、親から自立したいという気持ちも強くなりますが、一方では親から離れることの不安も感じます。

その不安を打ち消すように、仲間と一緒に行動することで安心感を得ようとします。いわゆる“つるむ”って感じです。ですから仲間関係のトラブルはこの頃の心の発達に重大な影響を及ぼします。中学生の不登校の理由として友人関係が大きなウェイトを占めるのもこのためです。

ところが、高校生頃になると、次第に「自分は自分、他人は他人」という感覚が育ち、自分と違う面を持つ他者を受け入れられるようになります。これは自我同一性の獲得の基盤ができたことを意味します。

この「自我同一性の獲得(アイデンティティ)」は、思春期・青年期に獲得できてしまうものでしょうか?私など未だにさまよっているような・・・死ぬまで課題であり続ける気がします。

人間は、母親、父親、兄弟、友人、教師などとの対人関係のなかで社会化されながら自我を発達させていきます。

「息子(娘)としての自分」「男性(女性)としての自分」「学生としての自分」などさまざまな社会的自己・役割を見出していく時期ですよね。

どんな社会的階層の一員であるか、どんな職業生活を選択し、どんな人間になろうとしているかについて、矛盾なく全体として統一のとれた体制をつくっていれば、自分がだれであるかを明らかにすることができ、自我同一性ができあがるといわれています。難しい・・・

それが上手くいかない場合、同一性の拡散とよばれる危機的・混乱状態がおこる可能性があるようです。

❖思春期に見られる症状や問題行動の理由
思春期では様々な問題行動や身体的・精神的症状を示す子どもが少なくありませんが、これを子どもたちが課題をやり直す過程で現れたサインだと考えてはどうでしょうか?

例えば、「良い子」であった子どもが自主性(自律性と自発性)を獲得しようとして、反動的に反抗的態度が強く出ることがあります。
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こうした行動に対応するには、その子どもにとっての“目標”を理解することが大切です。不登校であれば、単に登校再開を目標とするのではなく、その子どもがどうなりたいと思っているのか、そしてそのために今できることは何かを問うことが大切です。

本当に難しい問題ですが、単に問題行動や症状だけを治そうとしても上手くいきません。大人が百万回正当(と思われる)な理屈を並べても子供の心には響かないのです。

❖「両価性(アンビバレンツ)」について
両価性とは、例えば些細なことで母親を罵ったり壁を殴ったりしていた子どもが、ほんの数分後にはベタベタと甘えた仕草を見せるといった、一見矛盾した態度のことを言います。

両価性の強まっている相手に何かを強要すると、正反対の行動をとる事があります。子供が親に勉強しなさいと言われてやる気が無くなるのもこれです。

親からの自立と親への依存の間で揺れる時期なので、両価性が高まります。この状態を乗り越えて自我が発達し、最終的に大人として自立(=自我同一性を確立)していくのです。

逆説的な反応を示す人は何らかの不安を抱えていることが多いのですが、そのなかでも愛されていないことに対する不安が挙げられます。

自分に興味を持って欲しい、自分だけを見て欲しいという欲求から正反対の行動を取ってしまう・・・愛されたいがゆえに心理的に優位に立とうとするのです。愛されないならこちらから嫌われるという心理が働くこともあります。← これ大人になってもやってしまっているような気がします。

この時期には子どもの葛藤を認め、言い分を忍耐強く聞いてあげつつ「ダメなことはダメ」という毅然とした態度を失わないことが何より大切です。

親は見守る姿勢を基本としつつも、完全に道を踏み外さないようにある程度コントロールするようにしてください。普段のちょっとした抵抗を認めてあげれば、どうしても止めるべき時に親の意見を聞き入れてもらいやすくなるでしょう。← う~ん、難しい!

脳から見た思春期の特性とその理解と対応

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知性をつかさどるのは前頭葉。本能や快不快、感情をつかさどるのは扁桃体。人間の脳は9歳までに、前頭葉に限っては3歳までに大人の脳の90%の発達を遂げるのだそうです。

でも、思春期の脳は進化途上なんです。前頭葉まで成熟が進んでいないため、扁桃体に依存することが多く、おまけに脳内化学物質のアンバランス、思春期ホルモンの作用で、いわば“脳内一大戦争”状態です。

そのため、思春期は感情や衝動が抑えにくく、しばしば他人の表情やシグナルを読み違えてしまう“モヤモヤ・ネガティブ状態”。

それを踏まえてしなければならないことは、2歳の“イヤイヤ”は、自分の要求の限界をたずねる行為なので、この時期にしっかり限界を教えておくこと!

思春期では、ソーシャル・スキル、コミュニケーション・スキルを親子でトレーニングする時期だそうです。交渉術や我慢することを学びながら、ここで親子関係を仕切り直しする時期と考えれば親も思春期をポジティブに受け入れられそうです。これこそ思春期の意味でしょうか?


「思春期うつ」の特徴 *子どもには子どもの悩みや不安、ストレスもたくさんあるのです。

思春期の場合も成人の場合同様にストレスが原因ですが、思春期は心と体が大人になっていく時期で心のバランスが不安定になりやすいことも原因となります。女子に起こりやすい傾向にあります。

具体的な症状は、学校不適応や食欲の低下、睡眠障害などが挙げられます。一見、なまけや無気力ととらえられることもあります(これは、大人の鬱も同じです)。

子どものうつ病の場合、大人と違い抑うつ気分を積極的に表に出さない傾向が多く見られます。また言葉で上手く表現できません。

・イライラして、キレやすい
・朝に気分が悪くなる(腹痛や吐き気を訴える)
・夕方から夜になると気分が良くなる
・勉強に集中できなくなる、不登校、引きこもりになる

こういう症状を大人が見逃さないようにしましょう!

小学校高学年あたりからは勉強も難しくなり、友人関係もより複雑になります。特に学校という限られた社会の中で友人関係がうまくいかなくなることは大人が想像する以上の強いストレスとなるのです。

最近は携帯やスマートフォンを持つ子どもが増え、かたときも手放せないという子どももいます。SNSやネットによる睡眠不足、睡眠リズムの乱れもうつ病の原因になります。

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家庭や学校で嫌なことがあって一時的にうつ気味になることは誰にでもよくある事かもしれません。ただし、前と様子が違うという印象が続くようであれば専門医に相談したほうが良いでしょう。

一般的な治療としては抗うつ薬を用いた薬物療法が採られますが、同時に考え方のバランスを是正する認知行動療法などが併用されることもあります。

その上で医師、家族、教師など、本人と関わる人々が協力し、子どもの精神状態を悪化させている要因を取り除く環境調整を行うことが重要です。

軽度のうつ病であれば、環境を改善してしっかり休養することで状況が改善する可能性は十分にありますので、ストレスを緩和することを最優先にしてあげましょう。

本当に思春期は難しいです。中学・高校・大学とスムーズだったのに、社会人になってから“思春期”のような状態になったり・・・人は一度は、思春期を経験するものなのでしょうか?

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