アナグマは穴を掘るのか

 

皆さん、アナグマという動物をご存知でしょうか。そう、タヌキのような見た目だけど、クマと言う名前が付いている可愛らしい生き物です!

そんなアナグマ、名前は知っているけど見たことはなかったり、見たことはあるけど名前は知らなかったりと実はよくわからないなんて方も多いんじゃないでしょうか?今回はそんなアナグマに迫ってみたいと思います!

・アナグマってどんな生き物?


1.似ている動物との見分け方
グマって付いてるんだから、クマの仲間なんじゃないの?とか、見た目が似ているからタヌキの仲間!と思っている方も多いかもしれません。実はこのアナグマは、テンやカワウソと同じイタチ科の動物なんです。

一方タヌキはイヌ科であり、見た目は似ているのですが全然違う動物です。また、ハナグマにも似ていますがこちらのハナグマはアライグマ科になります。

raccoon-165188_960_720 coati-327379_960_720

ハクビシンにも良く似ていますね。タヌキよりもこちらのハクビシンと見間違えるという報告が多いとのことで、見分け方のポイントはハクビシンは、極端な胴長短足で尾がとても長いのに対し、目の周りの黒模様の部分が小さく全体に平べったいのがニホンアナグマになります。
Palm_civet_on_tree_(detail)

2.ニホンアナグマの生態
日本に生息している種類はこのアナグマになります。食肉目イタチ科アナグマ属に分類され、11月から4月まで冬眠を行います。地域によっては冬眠しない事もあり、日本の本州、四国、九州の里山に生息しています。

冬眠は1日の平均気温が10℃になると冬眠から目覚めます。春は、子育ての始まる時期でもあり夏は、子供も巣穴から出てくるようになります。秋には子供が親と同じくらいに成長すると同時に子別れの時期です。

しかしこの子別れの時期なのですが、母親は娘を一匹だけ別れさせず残すことがあります。残った娘と母親は巣穴で一緒に生活し翌年の自分の出産の手伝いをさせます。

出産の手伝い、子育てを手伝い、母親の食事を用意することもありますが、これらの行為は娘の出産の訓練になっていると考えられています。

体長は40-50cm、尾長6-12cm(地域や個体差により異なる事があるとのこと)、体重4-12kg、指は前股、後股ともに5本あり、親指は四本の指から離れています。ツメが鋭く、体型はずんぐりしていて、食性は、タヌキとほぼおなじで特にミミズ、コガネムシの幼虫が好きで穴を堀り探し当て食べます。

巣穴は自分で掘り、ため糞をする習性がありますが、タヌキよりも多くなく規模は小さいです。

また、夜行性の動物で昼間は巣穴にこもっていることが多く、またクランと呼ばれる5~6匹の家族単位で生活し巣穴は複雑に入り乱れ入り口がいくつも作られています。また、つがいや1匹で生活する種類などは小さい巣穴で入り口も一つだけでアナグマが使わなくなった巣穴は狐が再利用しているそうです。

寿命は10-15年で、オスは2年、メスは1年で性成熟します。

本種はタヌキ寝入りとも言われる擬死になり薄目を開けて動かずにいる事も。これらは刺激による反射行動で、天敵や外敵に襲われた時に死んだふりをする事によって自らを守っているのです。

捕食者側は、相手が動かなくなると一瞬力が緩むそうで、死んだふりをすることでその一瞬を作り出し逃げるチャンスを作っているのだとか。普通なら食べられそうになったら必死に逃げる事の方が多いですがアナグマは動かずチャンスを伺っているんですね!

3.アナグマと人間の関係
日本では、狩猟鳥獣として1970年代に1年辺り7000匹が狩猟され、1980年代後半には年辺り2000以下に減少しています。

丘陵地の果樹園の周辺などではタヌキやハクビシン用の罠で混獲されることもあります。農地開発による生息地の破壊、人為的に移入されたアライグマとの競合によりアナグマの数は減少しています。

アナグマの足跡

前足あとに後足あとが重なるように歩きます(左側です。右はキツネ)
anaguma2

引用:「アナグマの足跡」
http://www.sairosha.com/sasaganaru/ikimono/honyuurui/anaguma.htm

anaguma3
指の数を数えてみましょう。(赤い色の線)
5本です。タヌキ、キツネ等は指の数が4本なので、異なります。

また、よく見ると指から大分離れて小さい痕があります(青い色の線)。これは爪の先の痕です。指先と爪先がこれだけ離れているということは、爪がとても長いということです。この特徴に当てはまる種はアナグマです。

「鳥獣被害対策.com(運営会社:㈱地域環境計画)」
http://choujuhigai-blog.com/archives/3736

アナグマは食べることが出来るのでしょうか?

肉は大変美味しく、臭みもないそうです。只、脂肪分が多いので、食べ過ぎるとお腹をこわすそうです。

昔から、「狸汁」と言われていたものは、アナグマの肉を使ったものが多く、美味しい「狸汁」はアナグマの肉で、美味しくない「狸汁」はタヌキの肉だったようです。

又、ヨーロッパ中国では、昔から、好んで食べられ、ドイツでアナグマ猟の為に活躍したのがダックスフントです。ダックスはアナグマと言う意味です。フントはドイツ語の発音で犬の意味です。英語読みではフンドとなります。
Short-haired-Dachshund

実はカチカチ山のタヌキの正体?

昔話カチカチ山は、タヌキが老婆を「婆汁」にして食べてしまうというこれだけ聞くととても怖いお話ですね。

かつての日本は、死者の埋葬方法は土葬が一般的でした。その土葬した墓をアナグマが掘り起こして食べていたという話が残っています。その為、カチカチ山のタヌキは、タヌキではなくアナグマだったのではないか?という説があるのです。

同じ穴の狢

SekienMujina
タヌキとアナグマは頻繁に見間違われ、混同されることも多いです。(例えば、タヌキムジナ事件など)その理由の一つとして同じ巣穴に住んでいるからと言われています。

アナグマは、大規模な巣穴に住んでいますが、その全部を使用している訳ではないので、使用していない部分をタヌキが利用することがあるためです。

昔の猟師は、いくつもあるアナグマの巣穴の出入り口を一つだけ残して塞ぎ、その巣穴を煙で燻して出てきたアナグマを捕まえていました。その時、同じ巣穴を利用していたタヌキも一緒に出てくることがあった為混同する原因になったと言われています。

可愛い姿だけど、ペットとして飼える?

結論から言いますと、野生のアナグマをペットにするのは難しいようです。可愛いらしい姿で餌を求めて人里に近づいてくる姿を見ると人懐こっく思われがちですが性格は獰猛で動くもの全てに噛みつきます。

もうひとつ厄介なのが溜糞をする習性があるため、同じ場所に糞をし臭いがとてもきついそうです。

ただし現時点では環境省の絶滅危惧種(レッドリスト)の対象にはなっていないようですので、飼うこと自体は禁止されていません。ですが、数が減少しているのでいつ変更されるかはわからない事、規定も不明瞭な部分も多いため、もし本気で飼う気ならば問い合わせた方が良いでしょう。


いかがでしたでしょうか。アナグマって結構奥が深いんですね!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

この記事へのコメントはこちら

メールアドレスは公開されませんのでご安心ください。
また、* が付いている欄は必須項目となりますので、必ずご記入をお願いします。

内容に問題なければ、下記の「コメント送信」ボタンを押してください。