堆朱って何?

 

“堆朱”…初めて見ると「何なの?」以前に、「何て読むの?」って思いますよね。これは“ついしゅ”と読みます。では、堆朱とはどういうものなのでしょうか?調べてみました。
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1.「堆朱」とは?

堆朱(ついしゅ)は、中国漆器を代表する技法で、彫漆(ちょうしつ)の一種です。彫漆とは、素地の表面に漆を塗り重ねて層を作り〔堆朱は地固めした素地(きじ)の上に朱漆を数十回以上塗り重ねて層を作り〕、文様をレリーフ状に表す技法を指します。

通常の漆は硬く、彫刻が困難なところ、油を混ぜることで、軟らかくなり細かな彫刻が可能になりました。

※“堆”…(ひとところにうずたかく)積む,積み上げる,積み重ねるという意味の漢字です。

彫漆は器物の表面に漆を何層にも塗り重ねて、その漆の層を刀で彫って花鳥・山水・人物などの文様を表す漆工技法の総称です。

その歴史は、唐代に始まるといわれていますが、現存する遺品から判断できるのは、南宋時代から本格的に行われるようになり、元、明、清で盛んに制作され、現代まで制作されている中国を代表する漆工技法です。

堆朱楊成家の初代堆朱長充が堆朱の技法を日本に伝えたと言われています。足利義詮の命で1356‐61、延文年間に作ったと言われていますが、別説もあります。

有名なところでは、村上堆朱(新潟)、仙台堆朱(宮城)などがあります。

2.村上村上木彫堆朱の特徴とは?

新潟県村上市は古い城下町で、村上地方の漆技は今から600年前、京都から寺院建築に来た漆工が 始めたと伝えられています。約200年前には、江戸詰めの村上藩士達が余技として彫漆を学び、これが村上に広まり『村上堆朱』の基になりました。

名工“有磯 周斉”は、中国風の図案を参考に品位の向上を図り、鎌倉彫りの彫法を改良するなどし 現在の『村上木彫堆朱へと発展させました。昭和51年には、伝統的工芸品として通産大臣の指定も受けています。

作業工程~堆朱ができるまで

『村上木彫堆朱』は江戸時代から続く技法はほとんど変らず、すべての工程が手作業で、木地師→彫師→塗師の3部門の分業でひとつの品を製作します。

①形を作る(木地師)

②下絵を書く…図案書き

③彫刻刀で彫る(手彫)…木彫り

④彫刻した角を紙やすりでなめらかにする…とくさがけ

⑤漆に弁柄を混ぜたものを塗る(木固め)…下摺り込み

⑥漆にとの粉をまぜ、無地部分に塗る…錆付け

⑦木地が平らになるように錆びを研ぐ…錆び研ぎ

⑧上塗りが良く仕上がるように塗る…中塗り

⑨表面が平らになるように研ぐ…中塗研ぎ

⑩朱の漆を塗る…上塗り

⑪炭などで研磨し、刷毛に炭粉をつけ艶を消す…艶消し

⑫花や葉の筋など細かい彫を施す(彫師)…毛彫

⑬全体に漆を摺り込む…上摺り込み⇒ようやく完成です!!

堆朱の製作には、まず素地となる漆の板の作成する事から始まります。土台となる板に漆を塗っては乾かす、という作業を繰り返すのですが、厚く塗りすぎると乾燥する際にシワが寄ったりひび割れたりするため薄く塗る必要があります。一番下のベース部分の漆製の板を作成するだけで1年近く掛かる場合もあるようです。

ベース部分が完成すると土台を外して、彫る際の事を考えながら様々な色の漆をベースの上に塗り重ねていきます。堆朱は材料の製作自体に非常に時間がかかるものなんです。

●木彫堆朱=木地に彫刻をし、漆を塗り重ねて仕上げます。
でき上がりは黒味がかった朱の色ですが、年数が経つにつれ、朱色になります。

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●木彫堆黒=黒漆を使ったもの。
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参照元:http://www.iwafune.ne.jp/~shimeroku/P607.JPG

●木彫朱溜塗り=堆朱塗りの上塗りの後、艶消しを施し、木地呂漆(最高級漆)を塗ったもの。
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●木彫金麿塗り=色漆と色漆の間に金箔を置き、研ぎだして彩漆と金箔の美しさをだしたもの。
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●三彩彫 (彫漆)=木地に色漆 (朱・黄・緑) を塗り重ね、地色を黒色にして彫刻して仕上げたもの。
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参照元:
村上木彫堆朱

会津では堆朱のストラップやアクセサリーが数多く制作されています!凄く可愛いですよ~。

堆朱根付・ストラップはこちら。

アクセサリーはこちら。

会津堆朱 勾玉ストラップはこちら。

印鑑はこちら。綺麗です!!欲しくなりますね♪

3.堆朱 楊成(ついしゅ ようぜい)とは?

なんと南北朝時代から現代まで続く堆朱工で21代を数えます。

初代の長充(ちょうじゅう)…(生没年不詳)は、足利氏の臣で1360年初めて堆朱を作りました。元の名工「張成」と「楊茂」から一字ずつとり楊成と号したとのことです。

*18代-国平…文久2年(1862年)、日光東照宮の修理に携る。1860年に楊成を継ぐ。明治維新で一時廃業。

*19代-経長…18代の長男。1866年12月生まれ、堆朱技法を研究し再興を計る。

*20代…(1880年8月28日~1952年11月3日)18代の次男。19代に学び、絵画を佐竹永湖、彫技を石川光明に学ぶ。1896年、20代堆朱楊成を襲名。1927年帝展第四部(美術工芸)創設され出品、1928年緑綬褒章受章、1933年帝展審査員、1937年より文展に出品、1946年より日展に出品、1950年日本芸術院会員。

初代が「堆朱」を作ってから約650年以上という長い歴史をもつ工芸品なのに、詳しく調べてみるまで「堆朱」という名前を知りませんでした。でも作品は溜息が出るほど素晴らしいものばかり!!

高価で手が出ないものが多いですが、ストラップやアクセサリーは買えそうです。ぜひ一度、実際に手に取って見てみたいですね!

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