敷金の今 2016

 

新生活への夢と希望、新居を探し、契約して引っ越し。慌しい日々が過ぎて、ようやく、落ち着いた生活が始まる方も多いと思います。

環境にも慣れ、年月が流れ、住み慣れた部屋を退去しようとした時に、敷金の返金トラブルに直面する人が多いと聞きます。

どのような問題や解決方法があるのでしょうか?

退去する時の敷金の問題は先ず、入居する時の契約書の確認から始まります。部屋の賃貸は貸主と借主との契約によって成立します。その時に取り交わすのが契約書です。その契約書の中に敷金についての条項があります。

【敷金とは】

敷金は、賃借人が賃料を滞納したり、賃借人が不注意等によって賃借物に対して損傷・破損を与えた場合等の損害を担保するために、賃借人から賃貸人に対して預け入れるものです。

参考:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)のQ&A


例えば、毎月の家賃が約束通りに支払わなければ、敷金の中から未払いの家賃を差し引くことが出来ます。

又、故意や不注意、通常でない使用方法等により損傷・汚損等が生じ、その損害を借り主が貸主に支払っていない場合には、貸主はその損害額を敷金から差し引いた残額を借主に返還することになります

敷金で足りなければ、不足分は請求されます。

問題は賃借りした部屋の原状回復の条項です。一定の期間、その部屋で居住しているのですから、当然、入居時より、多少の傷・汚れはあります。

借主は家賃の支払いでその部分もカバー出来ていると、主張するでしょう。でも、貸主は、入居時点の部屋の状態で返して欲しいと主張するのです。

襖や障子、畳表を賃借人が毀損した場合には、賃借人の負担で毀損した枚数を張替えることになります。しかし、襖や障子、畳表の損耗が経年変化や通常使用によるものだけであれば、賃借人の負担で張替える必要はありません。


退去するときのトラブルを避けるには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。

退去時はもちろん入居時にも賃貸人・賃借人双方が立ち会い、部屋の状況を確認しチェックリストを作成しておくことが大切です。

退去するときの修繕費用等をめぐってのトラブルは、入居時にあった損耗・損傷であるかそうでないのか、その発生の時期などの事実関係が判然としないことが大きな原因のひとつです。

そこで、入居時と退去時においては、契約内容を正確に理解することの他に、賃貸人・賃借人双方が立ち会い、 チェックリストを活用するとともに、写真を撮るなどして、物件の状況を確認しておくことは、トラブルを避けるために大変有効な方法です。

このような対応をしておけば、当該損耗・損傷が入居中に発生したものであるか否かが明らかになり、損耗・損傷の発生時期をめぐるトラブルが少なくなることが期待できます。


又、敷金鑑定士 敷金診断士 行政書士 司法書士に頼むと敷金の返金金額から、ハウスクリーニング、鍵の交換、畳の表替え等の負担割合を決めて貰える可能性があるようです。

特にペット可物件やフローリングの傷、へこみのある場合等の敷金の返還については契約書の内容を良く確認する必要があるようです。

参考:YAHOO知恵袋 敷金返還について。

このようなトラブルに対して
国税庁 建物賃貸借に係る保証金から差し引く原状回復工事費用

国税庁 No.6225 地代、家賃や権利金、敷金など

国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)〔 平成23年8月改訂〕のQ&A

国民生活センター 敷金返還請求事件

等が指針になるようです。

平成28(2016)年1月19日に最終更新された東京ルールと呼ばれる、東京都賃貸住宅トラブル防止ガイドラインがあります。

賃貸住宅トラブル防止ガイドライン
〜賃貸住宅紛争防止条例&賃貸住宅トラブル防止ガイドライン(リーフレット)〜
最終更新日:平成28(2016)年1月19日

●このリーフレットは、「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」の概要版で、ガイドラインのポイントを分かりやすく解説しているものです。詳細をお知りになりたい方は、「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」をご覧ください。

●このガイドラインは、法定拘束力を持つものではありませんが、原状回復や入居中の修繕などの基本的考え方について、法律上の原則や判例等をもとに、現時点において妥当と考えられる一般的な基準についてまとめているものです。

→ 賃貸住宅紛争防止条例&賃貸住宅トラブル防止ガイドライン(リーフレット)
全文(PDFファイル)

引用:東京都賃貸住宅トラブル防止ガイドライン

上記の「法定拘束力を持つものではありません」という文言がトラブルの元になっているようです。

他にも、北海道では
賃貸アパートガイドラインポイント | 建設部住宅局建築指導課 – 北海道

神奈川県では
東京都の賃貸住宅紛争防止条例に施行に合わせて作成されたガイドラインがあります。

退去時の 復旧や入居中の修繕に関する費用負担の原則や、契約や住まい方で注意すべきこと について取りまとめたものです。賃貸住宅のトラブルを防止するために条例で義務付けて います。

参考:原状回復について | 神奈川県横浜市の原状回復工事専門会社

他にも、埼玉県・愛知県名古屋市・大阪府・岡山県・福岡県福岡市・鹿児島県霧島市・沖縄県、・・・等、主だった大きな県には、このようなガイドラインがあります。

全て
国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)〔 平成23年8月改訂〕のQ&A

の内容に沿って作成されています。身近な自治体のガイドラインを参考にするのも良い方法かも知れません。

入居する時に契約書の内容を良く確認して、退去時の敷金の返金条件等を理解しておくことが大切です。

その上で、入居時(できれば入居前)に原状の傷・汚れ・破損・不具合等の確認を双方立ち合いで行い、チェックリストの記入・署名・捺印・写真撮影等で原状を確認できるようにしておく必要があるようです。

そして、退去時には、先ずは、円満な解決を目指して大家さんや不動産屋と良く話し合い、それでも、解決しないときはガイドラインの確認や、専門家への依頼・国民生活センターへの相談等、敷金の返金が叶うよう行動しなければならないようです。

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