秋の七草を見てみよう

 

秋の七草をご存知でしょうか?「春の七草は聞いたことあるけど?」と考えた方もいるかもしれません。わりと春の七草に比べて知名度は低いですが、こちらの七草も立派に存在します。

実際にどの草花を指すのか、意味や由来についてご紹介します。

秋の七草


秋の七草って何を指すの?

春の七草では七草粥として食べられていますが、秋の七草は目で見て楽しみます。その美しさは山上憶良(やまのうえ の おくら)の選定した万葉集に載せられるほど。

また、鑑賞だけでなく、漢方薬や生活用品として利用されるなどとても実用的な存在です。
萩(はぎ)の花

尾花(おばな)葛花(くずばな)

瞿麦(なでしこ)の花

女郎花(をみなへし)また藤袴(ふぢばかま)

朝貌(あさがほ)の花

(はぎ)の花って?

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マメ科の植物で、派手過ぎず奥ゆかしい美しさを持った花です。また、育った萩は屋根や壁の材料、染め物、お茶、咳止めの薬、花札の絵柄など広く愛されてきた植物でもあります。

栽培もしやすいので重宝されていました。また、彼岸に供える【おはぎ】の由来ともなっています。

文学的には、『万葉集』で141首と一番多く詠まれた花でもあります。

尾花(おばな)って?

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別名【すすき】
とも呼ばれ、動物の尻尾に見える穂には、小さな花が沢山咲いています。

丈夫な植物で手入れがなくとも育つことが出来、尾花は遥か昔からわらじ、すだれ、箒といった日用品から家屋の材料・燃料、解熱薬などとして役立っていました。

現在ではお月見のお供といった形が一番しっくりとくるでしょうか。

(くずばな)

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マメ科で蔓性の植物です。葛餅、葛きりなどの素ですが、風邪薬(葛根湯)としても有能です。また根はデンプン質が多く、非常食としても活躍していたところからか、花言葉も「治癒」とされています。

撫子(なでしこ)の花

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ナデシコ科の植物で、およそ300種類あるなか日本には2種類が自生しています。

「撫でる」とは「愛でる」という意味に近く、可愛らしい花の姿が名前の由来と言われています。また、こちらも高血圧やむくみを取る効果がある薬として煎じて飲まれていました。

女郎花(おみなえし)

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別名「敗醤(はいしょう)」とも呼ばれており、醤油の腐った様な匂いがすることからこう呼ばれていますが、根には解毒作用や利尿作用の薬としても知られています。

日当たりのよい場所を好む多年草で、長い茎の先に小さな黄色い花を沢山咲かせます。美しいその花の姿は『万葉集』で女性に例えられる程。

藤袴(ふじばかま)

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奈良時代に中国から伝わったとされており、当時は薬草として使われていました。かの歌人・菅原道真も、入浴剤(痒みをとる効能)として楽しんでいたとされています。

朝貌(あさがほ)の花

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この「あさがほ」がどの花を指すのかについては諸説ありますが、有力なのが【桔梗(ききょう)説】です。日本では奈良時代に入ってきたそうですよ。

若葉は食用、根は薬用として食されていました。根を干して粉末にしたものは咳止め効果があるとされます。

見た目だけではない秋の七草は日本人の大きな助けとなっておりました。そんな七草ですが、現在藤袴、桔梗は絶滅危惧種に指定されています。折角の大事な日本文化の一つ、大切にしていきたいですよね。

【引用・参考文献】

加藤道理:常用国語便覧.浜島書店.2003
花と贈りものだより
日本のレッドデータ検索システム

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