バルト三国の違い

 

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ニュースなどでよく「バルト三国」という言葉を耳にすることでしょう。ちょうどフィンランドの南側に位置しており、バルト海の南東に並ぶ3つの小さな国です。

しかし、「バルト三国の名産は?」「バルト三国の言葉は?」などと考えても、今一つピンとこないのです。地理的に緯度が高く、ロシアに近いから「寒いのだろう」と連想する程度です。

3つ並んでいる国ですが、言語も異なり、それぞれ違った歴史を歩んできました。まずは、北から順番に3国を簡単に紹介しましょう。

<エストニア>

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(エストニア国旗)
正式名称は「エストニア共和国(エストニアきょうわこく、エストニア語: Eesti Vabariik)」といいます。人口は134万人、首都は「タリン」で、その人口は約42万人です。旧市街は世界遺産「タリン歴史地区」に指定されています。

公用語はエストニア語ですが、エストニア国籍を取得していないロシア系などの住民も多く、公用語ではないものの、ロシア語も多く話されています。

教育水準が非常に高く、小学生からアプリ開発の授業があり、国民の多くが複数の言語を話します。特に英語に関しては、非英語圏では世界第4位とされるほどよく通じます。

因みにエストニア語はウラル語族に属し、インドヨーロッパ語族に属する他の2国の言語とは文法的にも異なるものとなっています。

報道の自由度ランキングの上位にあり、IT企業が多数進出して、skypeが生まれたのもエストニアです。そのためか首都タリンでは、すべての地域でWi-Fiが使用できます。

通貨は2011年に、クローンからユーロに変更されました。

<ラトビア>

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(ラトビア国旗)
正式名称は「ラトビア共和国(ラトビアきょうわこく、ラトビア語: Latvijas Republika)といいます。人口は201.5万人、首都は「リガ」で、人口は約70万人です。

首都リガは「バルト海の真珠」とも讃えられるほどの美しい港町で、その旧市街はユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されています。

公用語はラトビア語ですが、ロシア系住民が多く、ロシア語もテレビや新聞などでよく使われています。

ロシア系住民が多いために、その流出や、元々の出生率の低さも相まって、2050年代には人口が半減するのではないかと言われています。世代によっては英語やドイツ語も話せるため、外国企業も多数進出しています。

ラトビアもインターネット環境は良好です。通貨は2014年にラッツからユーロの変更されました。

<リトアニア>

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正式名称は「リトアニア共和国(リトアニアきょうわこく、リトアニア語: Lietuvos Respublika)」といいます。人口は325万人、首都はヴィリニュスで、約56万人です。

他の2国と異なり、首都のヴィリニュスがバルト海に面しておりません。この街は、旧市街が世界遺産に登録されており、中世の香り漂う美しいところです

一方で、負の面として世界有数の自殺率の高さがあります。これには、冬の厳しい寒さ以外にも、アルコール依存の影響などもあるようです。

公用語はリトアニア語ですが、比較的英語も通じます。通貨は2015年にリタスからユーロに変更されました。

<ドイツ文化の影響>

バルト三国は、中世にドイツ騎士団領になり、ルター派新教を受け入れるなどドイツ文化の影響が強く残っており、合唱が国の文化として根付いていて、どの国でも大規模な合唱祭が行われています。


特にエストニアでは、国民の70%がどこかの合唱団に所属しているといいます。ロシア占領下では国歌を歌うことが禁止されました。

ヒトラーの時代には、ヒトラーが「金髪至上主義」を採っていたため、金髪の多いバルト三国では被害は少なかったものの、ロシアはそうではありませんでした。

シベリア抑留や厳しい弾圧がありました。だからこそ、首都タリンに集まって合唱祭の最後に国歌を歌うのです。

このため、3国ともロシアではなくヨーロッパを向いた外交政策をとっています。通貨をユーロに変えたのも、その表れです。3国とも、北大西洋条約機構(NATO)および欧州連合(EU)の加盟国でもあります。

<美人が多い>

世界的なモデルを数多く輩出しているバルト三国ですが、とくに美人が多いとされています。世界でも有数の金髪率であり、一説にはロシアと西ヨーロッパとの混血が影響しているのではないかと言われています。

<編み物>

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冬の厳しいお国柄か、ハンドメイドの素朴なものが、時には屋台などでも売られています。特にラトビアのミトンは独特の編み方で、根強い人気があります。

<バルト三国のクリスマス>

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サンタクロースの故郷フィンランドに近いバルト三国では、各地でクリスマス・マーケットが開かれます。

先ほども紹介した、ミトンや帽子、マフラーなどの編み物や、ホットワイン・ホットチョコレートなどの温かい飲み物、ジューシーなソーセージ、フライドポテト、子供向けの大きなアメのお店など盛りだくさんです。

屋台などの明かりも鮮やかではありますが、日本のように仏教徒でもクリスマスを祝うという不思議なものではなく、宗教心に根差しており、中世の街並みも相まって、厳粛な雰囲気を醸し出しています。

<カフェ文化>

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3国ともカフェ文化が根付いています。素敵でおいしい店がたくさんあります。何とマクドナルドのように、充電できるところもあります。しかも多くの店でクレジットカードが使えます。

ただし、スターバックスなどのような世界的チェーン店は、ほとんど見かけません。でも、せっかくですから、個性的な各々のカフェを楽しんでみてはいかがですか。

<国そのものを擬人化?>

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皆さんの中には「Axis powers ヘタリア」という漫画でバルト三国のことを聞いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

国そのものを擬人化するという斬新なアイデアもさることながら、実によく調べられていて、なるほどと思うことも多い作品です。電車の中で、スマホ片手に笑ってしまった方も多いことでしょう。

その中で、リトアニアは異教の国として迫害を受けるものの、中世にはポーランドと共に東欧の強大国を築いた国役、ラトビアは粗忽で小柄な少年役、エストニアはバルトの優等生役でそれぞれ出演しています。

<挨拶>

狭い地域に並ぶ3国ですが、全く違う言語です。「こんにちは」という言葉を例にあげましょう。

エストニア語では「Tere」、ラトビア語では「Labdien」、リトアニア語では「Laba diena」となります。

違う言語なのですが、ラトビア語とリトアニア語は少し似ています。これは前にも述べた通り、言語の元となっている語族が違うことにもよります。

<バルト三国間の移動>

相互にバスの国際便があります。それほど大きな範囲ではありませんので、飛行機より便利です。日本からは、残念ながら直行便はありませんので、フィンランドを経由するルートが主流でしょう。

いかがでしたか。少しはバルト三国にイメージが沸きましたでしょうか。意外にIT化の進んだ国々。でもどこかゆったりとした時間が流れているこれらの国々に一度出かけてみませんか。

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