冬に見られるカワアイサ、ミコアイサ

 

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東京での11月の積雪は何と54年ぶりとの報道がなされています。昨今温暖化の影響もあって、東京で雪が降ること自体が少なくなってきた中での積雪は、冬の訪れを告げるにはあまりにも劇的なものとなりました。

冬の訪れは、「渡り鳥」が告げてくれると思う方もおられるでしょう。白い息を吐きながらお互いの名前を呼びあい舞うツルのダンスは、日本の原風景のひとつと言ってもいいかもしれません。

九州以北に大陸から飛来しますが、一部北海道では留鳥として暮らしている鳥で、まるで人間の男性のような低ぅ~い不思議な声で「ムームー」と鳴いている鳥がいたら、それは「カワアイサ」という鳥です。

<カワアイサ・ミコアイサ>

アイサという鳥は、カモ科アイサ属という鳥の総称で、漢字では「秋沙」と書きます。古くは万葉集にも登場する名前です。

山の際(ま)に
  渡る秋沙の行きて居む
    その川の瀬に波立つなゆめ

(山を越え渡ってきた秋沙のために、
    川よ波立たないでおくれ)

          詠み人知らず

くちばしが細長く、縁が鋸歯(きょし)状になっており、日本にはウミアイサ・カワアイサ・ミコアイサの3種がみられます。のこぎりばがも、あいさがも、とも呼ばれます。
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●ウミアイサ
(海秋沙、学名:Mergus serrator )は、カモ目カモ科に分類される鳥です。

オス52-58cmほどで、クチバシは黄色、胸は茶色をしています。メス52-58cm 首と体の境がはっきりしていません。

海あたりにいるのでウミアイサと言われています。

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●カワアイサ
(川秋沙、学名:Mergus merganser)は、ウミアイサに比べて一回り大きく、オスではウミアイサほどはっきりした冠羽がなく、膨らんでいる程度です。

オス58-72cmで、クチバシは赤い。メス58-72cmで、ウミアイサに比べて首と体の境がはっきりしているのが特徴です。

ウミアイサと違って川で多く見られるのでカワアイサです。よく潜っているのが見られます。カモよりほっそりとした特徴的な姿なので見られるとなんとなくうれしいですね。

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●ミコアイサ
(巫女秋沙、Mergus albellus)は、他の2種とはかなり異なっており、オスはパンダのような白黒模様をしています。

和名のミコという名前は、オスの羽衣が巫女の白装束のように見えることに由来します。ウミアイサやカワアイサに比べて一回り小さく、オス44㎝、メス39㎝ほどです。

<抱卵・子育て>



繁殖期は4-6月で、地上に枯れ草などを用いて皿状の巣を作りますが、樹洞を利用することもあります。抱卵や子育ては雌が行います。ヒナはやがて親を追いかけるように、樹洞などから水面にダイブします。これが巣立ちです。

他の鴨類と同様に繁殖が終了する頃に換羽します。このとき、オスはメスと同様の地味な色合いとなります。この状態のことをエクリプス(eclipse)と呼びます。他の種類の鳥とは異なり、一度に抜けてしまうので、一時期全く飛べなくなってしまいます。

幼鳥の間は水生昆虫を食べる事が多いですが、体が大きくなるにつれて魚やエビやカニなどの甲殻類をとって食べるようになってきます。成鳥では、水中を猛スピードで追いまわし、捕まえた獲物を丸飲みします。

<主な観察地>



九州以北の川や湖などで観察できますが、首都圏からは酒匂川が有名です。大阪では淀川などでも観察できます。

酒匂川では、カワアイサやミコアイサ以外にも、サギや鵜の仲間やカモなども観察することができる上に、周りに高い建物があまりないので、天気が良ければ富士山や金時山も見ることができます。
バードウォッチングには絶好の場所ですね。

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