サイコパスってほんとは何? 

 


映画のなかで残酷な方法で人を殺し、うれしそうに笑みをたたえる血まみれの男……。

普段、現実の生活をいとなむわたしたちはTVや映画のなかで不意におそろしい事件を目にして、手を止めます。

毎日のようにニュースで流れる凄惨な事件、ドラマのなかで繰り返される暴力、快楽殺人を好む小説のなかの不気味な男。彼らの犯す犯罪の方法が残酷であればあるほどわたしたちは恐怖感を覚えるとともに、自分のなかに強い好奇心がもたげてくるのも感じます。

自分が被害者だったらどんな気持ちだろう?肉親や友人が運悪くこんな事件に巻き込まれたら?犯人はいったいどんな気持ちでこんな犯罪を犯すのか?

理解不能のものに人は恐怖を感じます。動機もなく、常人では思いつかないような残酷な方法で人を殺す「サイコパス(精神病質者)」には誰もが絶対に関わり合いになりたくないはずです。

しかしその反面、彼らの心のなかがわからなければわからないほど、知りたいと思うのもまた真実です。

「サイコパス(精神病質者)の特徴」


犯罪心理学者ロバート・D・ヘア。彼のサイコパスに対する定義を見てみましょう。

● 良心が異常に欠如している。
● 他者に冷淡で共感しない。
● 慢性的に平然と嘘をつく。
● 行動に対する責任が全くとれない。
● 罪悪感が皆無。
● 自尊心が過大で自己中心的。
● 口が達者で表面は魅力的。

心理学的なチェックリストで医学的な判断を行うことはできますが、それだけでサイコパスというレッテルを該当者に貼ることはできません。

「サイコパス研究と検査」


負のイメージがつきまとう「サイコパス」という概念ですが、それを前向きに社会に落とそうと主張する研究者も存在します。オックスフォード大学のケヴィン・ダットン博士です。

2010年にアメリカのロバート・ヘア博士は企業の経営者200人以上と一般の人々を対象にサイコパスの心理学的テストを行いました。その結果は驚くべきことに経営者のほうがサイコパス度が高かったのです。

2005年にはベリンダ・ボードとカタリナ・フリッツォンの実験にて、企業CEOと凶悪犯などの入っている病院の収容者と心理テストを実施し、やはりCEOのほうがサイコパス度が高いという結果がでたのです。

「サイコパス的気質を有効活用?」

Would You Kill Baby Hitler?( And Other Psychopathic Musings, with Kevin Dutton)


ケヴィン・ダットン博士はそれらの興味深い実験の結果をふまえ、職業とサイコパス度の関係を広範に調査しました。そしてサイコパス度の高い就業者の多い職業をランキング形式で発表しています。

1位 企業CEO
2位 弁護士
3位 テレビ・ラジオ 報道関係
4位 セールス
5位 外科医

というランキングになりました。さらにダットン博士はサイコパス的気質に関してこう考えています。

● 非情さ
● 魅力
● 一点集中力
● 精神の強靭さ
● 恐怖心の欠如
● マインドフルネス
● 行動力

ようするにCEOや弁護士、外科医という職業には大変有用な能力です。これらの心理的な特徴は決してサイコパスだけに特異なものではないのです。わたしたちの誰もが多少なりとも持ち合わせている性質と考えることもできるでしょう。

それを負の方向に用いれば凶悪な殺人鬼、正の方向に活かすことができれば、あらゆる職業的成功につなげていくことができます。

メディアの影響もあり、ネット上ではサイコパス診断の心理テストなどが多く見受けられますが、サイコパス度が高かったからといってなにも開き直る必要も、落ち込む必要もありません。

凶悪な殺人事件は決して、サイコパスという気質のみに短絡的にむすびつけてはいけないものなのです。

参考元URL
東洋経済ONLINE
ウィキペディア「精神病質」
NAVERまとめ「異常快楽殺人者」

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