オー・ヘンリーを読みませんか?(ネタバレあり)

 

ある病気の人が窓から見える葉の最後が落ちたら、自分も死ぬと思い込んでいたら、葉がいくら経っても落ちず、反省して自分は死ぬなどという考えを止めたら、その葉の正体を友達から聞かされるお話を聞いた事がある人は多いでしょう。

それはオー・ヘンリーというアメリカの短編小説家の書いた「最後の一葉」というお話です。その他に様々なテイストの短編を書いたオー・ヘンリーを紹介したいと思います。

オー・ヘンリーの作品

まず一番有名なのは前書きにあげた「最後の一葉」でしょう。自分も死ぬと思い込んでいた女性は死なず、彼女を死なせないために雨の中、葉を壁に描いた画家は亡くなってしまいました。感動的なお話ですね。そして、ネガティブな思い込みは止めようとも思います。

画家には死ぬつもりはありませんでしたが、最後の一葉が落ちたのが雨の日だったので、身体が冷たくなり、肺炎になり、亡くなってしまいます。でも画家は彼女がそれで生きる希望を取り戻したのなら満足でしょう。年老いていましたし。

これは泣かせるお話ですが、そういうのばかり書いてた人ではありません。

「賢者の贈り物」

ある貧しい若夫婦がクリスマスのプレゼントに困って、彼は自分が大事にしていた時計を売って、妻の素晴らしい髪に似合う櫛を買い、妻は髪を売って、彼の時計に似合う鎖を買い、お互いにプレゼントが今は意味の無いプレゼントになってしまったが、お互い自分の大事な物を売って買ったのだから、それこそ「賢者の贈り物」だろうというお話。

そうですね、お互いへの愛情が、自分の大事なものを売ってしまうほどのものだったというお話ですものね。うらやましがる人もおおいでしょう。

こんな感動的なお話を書く作者もおちゃめな作品も書いています。

「赤い酋長の身代金」

子供を誘拐したはいいが、その子供がとんでもない悪ガキで、さんざん振り回されて、結局身代金をもらうどころか、お金をはらって、親にひきとってもらうというお話。

まあ、誘拐した犯人たちがほんものの悪党でなくてよかったですね。

今も考えさせるお話もあります。

「警官と賛美歌」

冬になると毎年ちょっとした悪い事をして刑務所で暮らす事にしている男がいたのだが、どんな悪い事をしても、なかなか逮捕につながらない。

そんな時賛美歌を聞き、これは真面目に暮らせということかなと思ったところで、警官に浮浪者として逮捕されてしまうというなんとも皮肉なお話。

実際、今でも、ホームレスよりは刑務所で暮らしたほうがいいやと思っている人がいそうな気がします、特に冬は。

そして、最後に私の好みで

「献立表の春」

ある女性がレストランの献立表をタイプライターで打ち込んでいたら、そこにあったメニューが「タンポポ 卵料理付き」。

タンポポは彼女にとって大事な思い出だった。彼氏がタンポポで花冠を彼女にかぶせてくれたのだ。だがもう2週間も彼から手紙が来ない。

悲嘆にくれながら、それでも献立表をうち終わった彼女は部屋に戻ったら、ベルの音がして彼氏が…。

彼は彼女が引っ越しをしたものだからずっと探していたのだ。彼女はもちろん引っ越しをした事を手紙に書いたのだが、その手紙は彼には届かなかった。

では、なぜ彼に彼女の居場所がわかったか。彼女は無意識にタンポポと打つ代わりに「いとしいウォルター」と打っていたのだ。彼女のタイプライターのWには癖があり、彼はすぐ、これが彼女の作だと気づき、店主に彼女の住所を聞いたのだった。

オー・ヘンリーの作としてはあまり有名ではありませんが、可愛らしいと思いませんか。私はタンポポを見るとこの作品を思い出してしまうのです。

他にも名作いっぱいのオー・ヘンリー。短編ですからすぐ読めます。ぜひぜひ読んで下さい。

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