依存症を治すには

 

あなたは『依存症(いぞんしょう)』という言葉を詳しく知っていますか?例えば、アルコール・薬物・ギャンブルなどを【やめたくてもやめられない病気】です。

「これはよくないことだ」とわかっているのに生活のすべてを占領されてしまい、自分の抑制が効かなくなってしまう状態に陥ってしまうのです。

依存傾向が強くなると多くの人が仕事や対人関係などの社会生活にも影響が出てきてしまい、罪に問われる場合もあります。また、身体への影響から死に至るなどとても恐ろしい病気なのです。 今回はそんな依存症についてご紹介します。

依存症への理解を深めるための普及啓発動画



依存症ってなに?



日常生活に支障をきたしているにもかかわらず、お酒や薬物、ギャンブル、買い物などをやめることが出来ず、己の力だけではどうにもならない状態
を言います。依存症は、正しく治療をすることで回復することが期待できます。

近年では依存対象も多く取り上げられており、例えば窃盗癖、ストーカーなども依存症の一部に含まれるのです。

依存症はある意味であらゆるものが対象になるとも言えます。
物質系の依存(精神に作用する物質を摂取する)
・アルコール

・大麻

・市販薬

・合成麻薬
・アヘン

・シンナー

・処方薬

・カフェイン
・覚せい剤

・危険ドラッグ

・ニコチン
非物質系の依存(特定の行為や関係にのめり込む)
・ギャンブル

・過食

・拒食

・ダイエット

・買い物
・浪費

・借金

・インターネット

・自傷行為

・放火
・窃盗

・仕事

・運動

・恋愛

・性行為

依存症の原因は?



現在でも多くの専門機関で研究が進められ日々更新されています。ここでは代表的なものを一部ご紹介します。

・遺伝的(いでんてき)脆弱性(ぜいじゃくせい)

近年の研究では物質依存の発症リスクと遺伝の関連が報告されています。例えばアルコールを体内で分解する酵素を生来多く持っているかどうかで、アルコールに強い体質かが決まります。この体質はアルコール依存症の遺伝に強く影響を受けると考えられています。

・神経(しんけい)生物学的(せいぶつがくてき)要素(ようそ)

アルコールや薬物を長期にわたり乱用すると、脳内での機能が変化し快感や喜びを徐々に感じにくくなります。こうして徐々に服用(使用)量が増えていくようになります。

・心の脆弱性

近年では、特定の人格傾向が物質依存の原因になるとはいい難く、むしろ【物質に依存した結果、ある特定の人格傾向になる可能性が大きい】とされています。例えば一般的にニコチン依存症の人が、人格に問題があるとはあまり考えられないといったところです。

依存症の具体例



・ギャンブル依存症


診断名を『病的(びょうてき)賭博(とばく)』といい、経済・社会・精神的な問題が出るにも関わらず賭け事を止めることができない状態を言います。人によってはサラ金などから借金を繰り返すなどして破産や鬱に繋がることもあります。

・ネット依存症

高校生~大学生に多く見られ、不登校やひきこもりの原因になるといわれます。特にこの年令の思春期では友人などの繋がりを強く求める傾向があり、その繋がりを保つために携帯などを手放せなくなる状態に陥ります。

また、ネット依存症と一括りにいっても、各個人の背景にある問題も異なります。

・ストーカー

恋愛は昔から必ず成就するとは限りません。また、良くも悪くも大きな感情変化を伴います。

『恋は盲目』というように相手から拒否されても気づかなかったり、恨んでしまったりしてしまうことで異常な【執着】と繋がります。やがて周りからはストーカーと呼ばれ、あげくのはてには、罪に問われることもありえます。

・性依存症(性嗜好障害)

性的な行為自体が問題になることはありませんが、痴漢・盗撮などの社会的に問題につながる行為をしたり、性交渉や風俗の利用回数が極端に多くなったりするとこの病気が疑われます。

通常の依存症と比べ、被害者に対する影響は大きく、被害者は大きな精神的ダメージを長期間受けます。まだ表出していない余罪が多く見られ、実際に行った回数のほんのわずかしか表に出てこないことも問題としてあります。

※性依存症という言葉は正しくありません。正式名称は『性嗜好障害』といいます。

・窃盗癖

金銭目的とは別に物を盗みたいという衝動・欲求を制御できず、コントロールできなくなる病気です。合併症として、過食症や買い物依存症が多く報告されています。

・薬物依存症

違法薬物を止めたいと思うのに止めることができない、市販薬や病院からの処方薬を乱用し、日常生活に支障がきたしている状態を指します。

最近では脱法ハーブの使用者が増えてきています。脱法ハーブは成分が不明瞭なため急性の中毒症状が出ても解毒が困難なことがあり大変危険です。できるだけ早期に相談してください。

・アルコール依存症

繰り返すアルコール使用により飲酒をコントロールすることが困難になり、身体的症状や社会的に有害な結果がみられても止めることができない病気です。

・買い物依存症(正式名称ではないが一般的に呼ばれている名称)

繰り返し買い物をしているうちに欲しい物を買うのではなく、買い物自体が目的になりコントロールができなくなる状態。

依存症の治療は?



依存症の治療は、治療を受ける本人の行動を起こそうとする5段階(「無関心期」・「関心期」・「準備期」・「実行期」・「維持期」)に応じて実施されます。

本人がどの時期にいるのかによって、治療法が異なってくるのです。また、依存症の治療では身体・精神・社会面それぞれに意識したアプローチが大変重要になってきます。

例えば、自立支援(障害者総合支援法)・就労(または復職)支援・訪問介護・デイサービスなどそれぞれのサービス等を利用することで自分一人だけではコントロールすることが難しい依存症に対して対応していくことも大切になってくるのです。

ブルックリンモデルって?


リチャード・グレイ博士が独自に開発した治療プログラムで、神経言語プログラミングや心理療法を組み合せた依存症や心の問題を抱える人々の治療の臨床現場で効果的な実績をあげたといわれているものです。

米国政府の刑事司法システムでは5年以上にわたり薬物乱用者の治療に用いられ、現在では米国の刑務所釈放準備プログラムに試験的に取り入れられてもいるようです。

如何でしたか?依存症とは一人で解決することは実に難しく、また家族や周りの人、誰にも相談できない状況というのはとても苦しい思いをされることもあるかもしれません。

よく精神病院などは敷居が高いというイメージを聞きますが診療する科が違うだけで至って普通の病院です。まずは勇気を出して専門知識のある人に相談することで道が拓けるかもしれません。

どうしても病院に行きたくないという人は、まずは精神保健福祉相談(こころの健康相談)での電話相談などもありますのでよかったら検討してみて下さいね。

【引用・参考文献】
医療法人社団 祐和会 大石クリニック
依存症治療ネット
一般財団法人ワンネスグループ

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