お琴とは

 

個人の趣味や特技で楽器が演奏できるというとなんだか格好いいですよね。なかでも琴というと、勝手ながら『高価だし、なかなか手が出ない』『やってみたくても何から準備したら良いのか分からない』というイメージを抱く方もいるのではないでしょうか?

正直身近に感じる方は少ないのが現状かもしれません。今回はそんな知っているようであまり知られていない琴の魅力についてご紹介します。

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琴の歴史


日本では、3世紀頃にはすでに琴の原型となる「こと」が存在し、『権力者や支配階級の象徴』・『祭祀などで使われる神聖な道具』として扱われていました。

そこから奈良時代になると、中国大陸からも「コト」と呼ばれる楽器が日本に伝わり両者は一つになっていきます。

後に平安時代では貴族の教養の一つとして親しまれ、鎌倉時代では寺院音楽用の楽器として琴は広まっていきます。

次に、町人文化が栄えた江戸時代では、琴を奏でる演奏家も僧侶から次第に演奏家の手へと移り、京都を中心に普及しました。裕福な商人の子女がお稽古事として琴を学び始める習慣も、町人文化が栄えたこの頃といわれています。

また時代が移り変わり、明治以降では洋楽的な作曲技法もふんだんに取り入れられるようになりました。

最近では、ジャンルを超えて琴や三味線といった和楽器をポップスやジャズ、ロックなどの演奏に取り入れるようになり、新しいスタイルの音楽を追求する姿勢がみられています。

生田流・山田流の違いって?


琴の流派には、主に生田流(いくたりゅう)と山田流(やまだりゅう)があります。見た目での違いは爪の形と、琴を構える姿勢にあります。生田流は角爪を用い、琴に対し左斜め約45度に構えます。対して、山田流は丸爪を用い正面に構えます。

曲については、双方の流派が双方の曲を広く扱うため、山田流の曲さえ他の流派が演奏することも皆無ではありません。相対的には山田流が生田流よりも「歌もの」 を多く扱っているといわれています。

琴の形状は山田流式の方が、音量・音色が評価されているため、現在製作されている箏は一部を除いてほとんどが山田流式です。

どこで琴の演奏が聞ける?


やっぱり琴の魅力を知るのであれば、実際に演奏を見聞きすることが一番の近道でしょう。

演奏会は定期的に各地で開催されています。特に首都圏では、邦楽器のリサイタルやライブ・コンサートも比較的多く行われています。

高い費用がかかると思われる方も多いですが、実は無料の演奏会も多く、気軽に参加してみては如何でしょうか?

直接見る機会がないという方も最近ではインターネットでの動画や音楽CDもありますのでそこから始めるのも良いかもしれませんね。他にも、琴を題材とした絵画作品には、当時の文化を知る手助けにもなりますよ。

琴を演奏したい!!


やっぱり、知識も大事ですが体験から始めたいと思う人も居ますよね?実は、最近では比較的手頃な値段で琴が手に入るようになってきており、各家庭でも始めやすくなってきました。

琴の音階は現代の楽曲と古曲の楽曲では若干異なりますが、現代曲ではピアノやオルガンで用いられる平均律(1オクターブを均等に12等分した音)にほぼ対応しています。

最近ではネットでの和楽器用の楽譜も販売されるようになっているので、ある程度慣れた方は新しい曲にチャレンジすることも可能です。

琴の弾き方

実際には流派により多少違いはありますが、綺麗な姿勢で演奏したほうがより上手に見えますよね?ここでは一例をご紹介します。

一:正座をする

まずは座る姿勢を正します。両膝の間に握りこぶしが1~2個分入る程度に開き、正座をしましょう

骨盤の中心に背骨が真っ直ぐに伸びているイメージで、腰をまっすぐにたて、下腹で支えます。上半身と肩の力を抜いて、静かに腹式呼吸を加えましょう。

二:構え方

箏に対して膝が約45度の角度(もしくは正面)になるように座ります。次に、両手を自然に箏の上に伸ばし、両肩を水平に保てるようにしましょう。右掌は柔らかく曲げ、左手は指を揃えて絃の上におきます。

遠い方の絃を弾く場合には、前かがみにならず、腰から上体を倒して無理なく指が届くところまで近づけます。

三:譜面台を置く

楽譜を見る場合、譜面台を置くのが良いでしょう。その際に、正しい姿勢を崩すことのない位置に譜面台を設置します。

四:弾き方

爪を、右手の親指・人差し指・中指の三本に嵌めます。爪の角が絃にきちんと当っていれば綺麗な音がします。

爪の形・厚みにより音色に変化が見られます。お好みの音になるように自分にあった爪を見つけてみましょう。

五:向う指の置き場所

習い始めの頃は、親指ばかりで弾くことが多いでしょう。その際、向う指(人差し指と中指)の置き場所に困ることはありませんか?

掌を柔らかく曲げてちょうど良い場所(絃の上)に揃えておきます。また、薬指と小指も絃の上に置いてしっかり支えてください。

六:向う指の弾き方

人差し指や中指で弾くときには、親指でちょうど良い場所よりも、琴に向かって左側で弾いてみて下さい。これにより、爪の角が良い角度で絃に当たるので綺麗に音が響きます。

調弦ってどうするの?


チューニングは大きく2種類のカテゴリで表現されます。一つは13本ある弦の【相対的な音列】に付いて、もう一つは、その【音列群全体の実際の高さ】についてです。

相対的な音列の古典的パターンには固有の名前(平調子、半雲井調子、雲井調子、本雲井調子、古今調子、中空調子、乃木調子、楽調子)がついており、なかでも基本的な物を【平調子】と呼びます。

また、同じ音を表すのに複数の言語があり、頻繁に使われる表記の種類として【雅楽で使われる音名】【三味線音楽で使われる音名】【尺八音楽で使われる音名】【洋楽で使われる音名】などがあります。

例えば、雅楽音名では【壱越】・三味線音名では【6本】・尺八音名では【ロ】と呼ばれるものは、それぞれ全て同じ音で、ドレミの【レ】の音になるわけです。

慣れるまではややこしいと感じるかもしれませんが、まずは楽譜の指示に従い主になる音の高さを合わせていくことが重要です。

独学でできないの?


先程記載したように、座り方・調弦・弾き方一つでもやり方があり、最初から独学で上達するのはなかなか難しいものです。

そこで、サークルやカルチャースクールを利用することをお勧めします。学生ならば部活動に参加することで、先生の基でしっかりと学ばれるのも一つの方法ですね。近所に教室がないという方は、ネットを通じて指導をしてくれる教室もあるようですよ。

如何でしたか?楽器となると準備物が多くて一歩が踏み出しにくいかもしれません。【百聞は一見に如かず】まずは近くの音楽教室などで体験してみても良いかもしれませんね。

【引用・参考文献】
日本三曲協会

大津琴三絃
地唄箏曲美緒野会
和楽器琴光堂

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