ゲド戦記で有名なル・グウィンとは?

 

ル・グウィンといえば宮崎吾朗監督スタジオジブリ制作の原書となった「ゲド戦記」が有名ですが、他にも素晴らしいSF小説や絵本をこの世に生み出した「SF界の女王」と呼ばれている作家です。

【ル・グウィンとはどんな人なのか】

動画:Ursula Le Guin Interview.mov


本人のインタビューです。英語ですが、真剣な表情をしたかと思えばとても親しみやすい笑顔が印象的でどのような人なのかわかるような気もしますね。

ル・グウィンは1929年10月21日にカリフォルニア州バークレーで生まれました。

父はドイツ系文化人類学者のアルフレッド・L・クローバー。コロンビア大学でアメリカ合衆国初の人類学の博士号を取得した人物です。

母は作家のシオドーラ・クラコー・ブラウン。夫の研究でかかわったアメリカ最後の生粋のインディアン「イシ」の伝記や、夫自身の伝記も手掛けています。その伝記がル=グウィンの子供の頃を知るための資料ともなっています。

子供の頃から様々な小説やSF雑誌を読み、9歳の時に妖精が出てくる小説を書き、11歳の時にSF雑誌に投稿しましたが掲載はされませんでした。

本格的な作家デビューは1962年で、短編『四月は巴里』(April in Paris)が「ファンタスティック」誌9月号に掲載されました。

1968年にファンタジー長編ゲド戦記『影との戦い』を出版。1969年に『闇の左手』を発表し、ヒューゴー賞、ネビュラ賞を同時受賞したことにより小説家として広く認識されるようになりました。

【ル・グウィンの名言】

動画:アーシュラ・クローバー・ル=グウィン の名言集にびっくりだ


旅路に果てがあるのはいい。
しかし結局、大切なのは
旅そのものなのだ。

行動が役立たなくなったら
情報を集めなさい。
情報が役立たなくなったら
ひと休みしなさい。

などがあります。

【ゲド戦記について】

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1968年から2001年にかけて出版されたファンタジー小説。全米図書賞児童文学部門、ネビュラ賞長編小説部門、ニューベリー賞受賞作品

海外の古典ファンタジー作品の『指輪物語』『オズの魔法使い』と並んで評価の高い作品です。

シリーズは以下になります。

「影との戦い」(A Wizard of Earthsea)
「こわれた腕環」(The Tombs of Atuan)
「さいはての島へ」(The Farthest Shore)
「帰還 -ゲド戦記最後の書-」(Tehanu, The Last Book of Earthsea)
「アースシーの風」(The Other Wind )
「ゲド戦記外伝(ドラゴンフライ)」(Tales from Earthsea)

日本語訳でのタイトルは「ゲド戦記」ですが魔法使ゲドが中心となって活躍するのは一番最初の「影との戦い」だけです。舞台は、古代の太古の言葉が魔力を発揮するアーキペラゴ、原書のタイトルにも登場するアースシーです。

【そのほかの作品の紹介】

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『闇の左手』 SF小説(ヒューゴー賞、ネビュラ賞 受賞作品)
ジェンダーのない社会を題材にしているため、フェミニストSFの代表作とされています。

過去の遺伝子操作の実験による両性具有の人間が住む、世界辺境の惑星「冬」そこは、戦争のような大量殺人のない社会でした。

惑星「冬」のカルハイド王国の王との謁見を求めて、宇宙連合エクーメンは使節ゲンリ―・アイを送り込みますが頼りにしていた宰相エストラーベンが王の寵愛を失い追放されてしまい、彼を探し出すことから物語は動き出します。

主人公とエストラーベン二人の凍結した世界での逃避行が心に残ります。

『コンパス・ローズ』 短編集(ローカス賞)
70年代周辺の短編集。題名のコンパスローズに合わせて、章が方角の名前で分けられているが、短編自体に明確な関連性はありません。SF、幻想文学、更には純文学的な作品まで幅広く収録されています。

『所有せざる人々』 SF小説 (ヒューゴー賞受賞作品)
舞台は「アナレス」星と「ウラス」星。アレナスに住む理論物理学者の「シェヴェック」のアレナスでの半生と、ウラスの大学に招かれた1年間の物語で成り立っています。
一方は資本主義、一方は社会主義の星で、その2つの社会の対比が鮮やかです。

『西のはての年代記』
・ギフト(Gifts)
・ヴォイス (Voices)
・パワー (Powers)

3部作で成り立っています。

西の果て「高地」に住む人の中には「ギフト」と呼ばれる「全てのものを作られる前の姿に戻すということができる力」を持つ人が領主(ブランター)になり一族を治めている人々のお話です。

『空飛び猫』 絵本
こちらはイラストの4匹の猫も可愛らしい絵本になります。日本では村上春樹が翻訳しています。

町のごみ捨て場で普通のお母さん猫から生まれた4匹の羽の生えた子猫たち(セルマ、ロジャー、ジェームス、ハリエット)が荒れた町から森へと旅立ち、4匹が力を合わせながら様々に成長していくいくお話です。

続編は下記になります。

・帰ってきた空飛び猫(Catwings Return)
・素晴らしいアレキサンダーと、空飛び猫たち(Wonderful Alexander and the Catwings)
・空を駆けるジェーン – 空飛び猫物語 (Jane on Her Own)

『夜の言葉』評論
ファンタジー・SF論となっていますが、講演をベースに纏められた本で、どの章から読んでも興味深いはずです。

1979年が初版ですが、10年後の1989年に作者による大幅な改訂がおこなわれましたが、その改訂は、10年後の視点で10年前の文に注釈をつけるという形になっています。面白い試みですよね。

長編から短編集、または絵本、ファンタジー、SF、評論と幅広い作品をこの世に生み出しています。

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